連載

レノボのペン付き14型モバイル液晶「ThinkVision M14t」はどんな用途に使える?モバイルディスプレイの道(2/3 ページ)

レノボの「ThinkVision M14t」は、モバイルディスプレイでは珍しい14型というサイズに加え、アクティブペンを標準で備えるなど異色のモデルだ。本製品ならではの強みをチェックした。

PC側に給電できるバスパワースルー機能を標準で装備

 では、実際に使ってみよう。本製品は、モバイルディスプレイに多いHDMI接続には対応しておらず、デバイスとの接続はUSB Type-Cオンリーとなる。USB Type-Cポートは本体の左側面と右側面にそれぞれ1ポートずつ搭載されており、どちらでも接続が可能だ。

 中でもパワーパススルーに対応しているのは、本製品の大きな特徴だ。これは、空いているもう一方のUSB Type-Cポートを電源に接続することで、本製品からデバイスに対して給電を行う機能である。

 これならば、デバイス側(多くの場合はノートPCだろう)にACアダプターを接続しなくても、本製品からの給電で駆動可能だ。ノートPC側のUSB Type-Cポートが本製品を接続したことで全て埋まってしまっても、本製品経由で給電できるので問題ない。機器の配置上、ノートPCにケーブルが届かない時に、本製品を使ってうまくやりくりすることもできるはずだ。

advertisement

 実際に使ってみると、この仕組みはすこぶる便利で、他社製品に比べてコスト増になっても選ぶだけの価値はあると感じさせる。ちなみにUSB Power Delivery(USB PD)による給電は、最大65W(20V/3.25A)とかなり余裕があるため、同社のThinkPadシリーズ以外にも、多くのUSB PD対応ノートPCで使えるはずだ。


左側面にはUSB Type-Cポートに加え、明るさ調整ボタン、メニューボタンを備える。3秒長押しすることで、ブルーライトモードの切り替えも行える

右側面にはUSB Type-Cポートの他にセキュリティスロット、電源ボタンを用意する

接続方式はUSB Type-Cポートのみで、HDMI接続はサポートしない

反対側のUSB Type-Cポートに接続することも可能だ

14型の液晶ディスプレイを備えたThinkPad X1 Carbon(2019)と並べたところ。同等の画面サイズで、ほぼぴったりそろう

斜め方向から見たところ。画面は若干暗く見えるが、気になるレベルではない

ノートPCの背面に置き、正面にいる相手へのプレゼン利用にも使える

右側面のUSB Type-Cポートを使って本製品に給電しつつ、左側面のポートを使ってノートPCに電力を供給できるパワーパススルー機能を備える

 表示回りの設定メニューについては、「モニター制御」と「詳細設定」に分かれている。前者は後述のタッチ操作にまつわる項目に加え、明るさやコントラスト、ブルーライト軽減といった項目がある。後者はオーバードライブ(3段階)、表示モード、言語設定のみだ。このうち、明るさについては、左側面のボタンでも操作できる。全体的にシンプルな印象だ。


ベゼル幅は実測値で上が6.5mm、左右も同じく6.5mmだ

モニターの設定メニュー。後述のタッチ機能はWindowsとAndroidとで切り替える必要がある。自動回転はデフォルトでオンになっている

詳細設定メニュー。全体的に非常にシンプルな内容だ

明るさについては、本体左側面のボタンを使っても操作できる

 最後に、付属のアクティブペンを使ってみよう。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.