独自アルゴリズムで被写体を追尾/調整 キヤノンが自動撮影カメラ「PowerShot PICK」11月末に一般発売 当初は直販のみ:家族の利用を想定
キヤノンがクラウドファンディングで先行販売した自動撮影カメラ「PowerShot PICK」の一般販売を決定した。独自のアルゴリズムによって、被写体の認識や追尾、構図の調整を自動で行いながら静止画や動画を撮影できることが特徴だ。
キヤノンは11月末、自動撮影カメラ「PowerShot PICK」の一般販売を開始する。クラウドファンディングサイト「Makuake」での先行販売時と同様に、ボディーカラーはブラックとホワイトの2つを用意する。キヤノンオンラインショップ(Web直販サイト)における単体販売価格は4万5980円(税込み)で、同サイトではmicroSDメモリーカードなどとのセット品も用意されている。発売当初、販路は直販系統のみとなる(詳しくは後述)。
PowerShot PICKの特徴
PowerShot PICKは、約1170万画素のCMOSカメラを備える。カメラは水平方向(左右170度)と上下方向(下方向20度、上方向90度)に首振りできるようになっており、声のする方向にカメラを向けて自動で撮影を行ってくれる。ズームは光学3倍、デジタル4倍となっている。鏡筒制御による手ブレ補正と動画撮影時の電子手ブレ補正も備えている。
キヤノン独自のアルゴリズムによって、電源を入れて置いておけば周囲にいる人物の顔を認識し、構図を調整し、被写体の表情などを考慮して自動的に撮影を行ってくれる。認識する顔は、専用スマートフォンアプリ「Connect app for Mini PTZ Cam」から登録可能だ。このアプリでは撮影された静止画/動画の閲覧や撮影条件(自動撮影の頻度など)の設定、カメラのリモート操作なども行える。
このカメラは自動で撮影してくれることが魅力ではあるが、以下の方法による手動撮影も可能だ。
- スマホアプリを使ったハンズフリー撮影(カメラの首振りやズームも調整可、スマホでプレビューも可)
- 本体ボタンを使った撮影
- 音声コマンドによるハンズフリー撮影(「Hello, PICK」と呼びかけた後に希望するコマンドを話しかける)
スマホとの接続は、Bluetooth 4.1や無線LAN(IEEE 802.11b/g/n)で行う。Windows PCと無線LANでつなげばWebカメラとして利用することもできる(※1)。Webカメラモードでも被写体の自動追尾を利用できるので、非常に便利だという。
(※1)スマホアプリで事前にWebカメラ機能の有効化と設定を行った上で、Windows PCに「Wireless Webcam Utility for Mini PTZ Cam」をインストールする必要があります
本体に撮影画像を保存するストレージは用意されていないため、保存用の別途microSDメモリーカードを用意する必要がある(UHS-I対応)。本体に備えるUSB 2.0 Type-C端子は、本体への給電、内蔵バッテリーの充電やPCからのmicroSDメモリーカードへのデータアクセスに利用する。電源が入った状態(スリープ時を含む)でUSB 2.0 Type-C端子から充電/給電する場合は別売の純正ACアダプター、またはUSB PD対応の電源アダプター(※2)を利用する必要がある。
(※2)18W(9V/2A)出力に対応するものが必要です(メーカーではUSB Type-A接続の電源アダプターでの充電/給電を「不可」としています)
本体には三脚用のねじ穴(ISO 1222サイズ)を備えており、三脚などを取り付けて使うことも可能だ。ハンディータイプの三脚(一脚)を使えば、Vlogの自撮り用カメラとしても活用できる。
ボディーサイズは約56.4(直径)×81.9(高さ)mmで、重量は約170g(microSDを含む)とコンパクトかつ軽量な設計となっている。純正オプションとして、基部に取り付けるシリコンジャケット(グレー、ブルー、ピンク)が用意されている。キヤノンオンラインショップにおける販売価格は1485円(税込み)だ。
当初の販路は「直販」のみ
発売当初、PowerShot PICKは以下の販路でのみ販売される。実店舗では実機の展示もあるという。
- キヤノンオンラインショップ
- キヤノンフォトハウス 銀座(東京都中央区)
- キヤノンフォトハウス 大阪(大阪市北区)
以下の店舗では実機展示を行うが、販売は行われない。
- 蔦屋家電+(東京都世田谷区)
- b8ta Tokyo Yurakucho(東京都千代田区)
- b8ta Tokyo Shinjuku Marui(東京都新宿区)
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