NECPCがゲーミングPCに参入 エントリー向けゲーミングデスクトップ「LAVIE GX」を7月14日発売:「Project 炎神」第1弾
約3年前にゲーミングプロジェクト「Project 炎神(エンジン)」を立ちあげたNECパーソナルコンピュータが、いよいよその成果を世に打ち出す。第1弾製品は、エントリー層に的を絞ったデスクトップゲーミングPCで、ディスプレイ以外に必要なものを全て付属したことが特徴だ。
NECパーソナルコンピュータ(NECPC)は7月14日、ゲーミングデスクトップPC「LAVIE GX」を発売する。量販店モデルの参考販売価格(税込み、以下同)は21万9780円からとなる。Web直販(NEC Direct)限定のカスタマイズモデル「LAVIE Direct GX」も7月5日から受注を開始しており、同日現在における最小構成の販売価格は19万4700円となる。
LAVIE GXの概要
LAVIE GXは、NECPCが2019年に立ちあげたゲーミングプロジェクト「Project 炎神」の商品化第1弾にして、PC-9800シリーズからのゲーミングPC“再参入”作という位置付けだという。
あえてPCゲーミング初心者に特化した製品となっており、ディスプレイ以外の必要なものが全て付属するということが特徴だ。NECPC純正のUSBコンパクトキーボードとUSBレーザーマウスの他、日本マイクロソフト製の「Xbox ワイヤレス コントローラー+USB-Cケーブル」とエレコム製のヘッドセット(3.5mmジャック接続)も付属する。ディスプレイは「自宅のリビングにあるTVを含めて選択肢が多数ある」という理由からあえて付属しなかったという。
リビングで使うことも意識にして、LEDライティングはクールホワイト1色のみとシンプルで、ボディーデザインも和柄の「五崩し」をモチーフにした落ち着いたものとなっている。
付属するUSBコンパクトキーボードとUSBレーザーマウスは、従来のNECPC製デスクトップPCに付属するものの「色違い」である。ゲーミングを意識してあえて有線接続としているが、特別なチューニングを施したものではない
PCゲーミング初心者向けということもあり、ゲームに関する質問に24時間/365時間答える電話窓口「LAVIE ゲーミングサポート」を1年間無料で使う権利が標準で付帯する。日本マイクロソフトとの連携により、サブスクリプションサービス「Xbox Game Pass Ultilmate」(月額1100円)を3カ月間無償で利用できる権利も付属する。
ゲームに関する質問に24時間/365時間答える電話窓口「LAVIE ゲーミングサポート」を1年間無料で利用できる。質問方法や質問できる内容は製品に付属するガイドブックに記載されているが、攻略情報以外のことには答えてくれるそうだ
量販店モデルの主なスペック
量販店モデルは、CPUにCore i5-12400Fを搭載する「GX550/EAB」と、Core i7-12700Fを搭載する「GX750/EAB」の2種類を展開する。想定販売価格は、GX550/EABが21万9780円、GX750/EABが30万2280円となる。
メインメモリはDDR4-3200規格のDIMMで、標準で16GB(8GB×2)を搭載している。換装すれば最大32GB(16GB)まで増設可能だ。ストレージはPCI Express 4.0接続のSSDで、容量はGX550/EABが512GB、GX750/EABが1TBとなる。OSはWindows 11 Homeをプリインストールするが、Microsoft Officeのライセンスは付属しない。
外部GPUはモデルによって以下のものを搭載する。
- GX550/EAB:AMD Radeon RX 6400(DisplayPort出力×1+HDMI出力×1)
- GX750/EAB:NVIDIA GeForce RTX 3060(DisplayPort出力×3+HDMI出力×1)
外部ポート類は、正面にイヤフォン/マイクコンボ端子、USB 3.2 Gen 1 Type-C端子、USB 3.2 Gen 2 Type-A端子とUSB 3.0 Gen 1Type-A端子を、背面にUSB 2.0 Type-A端子×4、有線LAN(2.5GBASE-T)端子、PCI Express 4.0 x16スロットとPCI Express 4.0 x1スロットを備える(※1)。背面にはマザーボード直結のHDMI出力端子とアナログRGB(D-Sub)出力端子もあるが、CPUの都合で本機では利用できない。
ワイヤレス通信はWi-Fi 6(IEEE 802.11ax)とBluetooth 5.1に対応する。
(※1)Radeon RX 6400搭載モデルはPCI Express 4.0 x16スロットを、GeForce RTX 3060搭載モデルはPCI Express 4.0 x16スロットとPCI Express 4.0 x1スロットの両方を占有済み
GeForce RTX 3060を搭載する構成の左側面(カバーを開けた状態)。電源ユニットは「80 PLUS PLATINUM」認証を受けた最大500W出力のものを搭載する。電源ユニットの右横をよく見ると3.5インチのストレージを1基収納できるスペースがあり、直販モデルではここにHDDを搭載する構成も選択できる
直販モデルの特徴
直販限定モデルのLAVIE Direct GXでは、一部の構成をユーザー好みにカスタマイズできる。主なカスタマイズオプションのうち、量販店モデルにはない選択肢は以下の通りだ。
- Windows 11 Proのプリインストール
- Microsoft Office 2021の付属
- Office Personal 2021やOffice Home & Business 2021を選択可能
- 「ミニマムソフトウェアパック」の選択
- 必要最小限のソフトウェアのみをプリインストール
- 「ゲーミングスタートセット」の削除
- Xbox ワイヤレス コントローラーとヘッドセットを“非付属”にできる
- メインメモリの容量変更
- 16GBの他、8GBや32GBも選択可能(いずれもデュアルチャネル構成)
- SSDの容量変更
- 512GB、1TBの他、256GBも選択可能
- HDDの追加搭載
- 容量は1TBまたは2TBから選択可能
- Wi-Fi/Bluetooth機能の削除
- 製品保証内容の変更
- メーカー保証の期間延長や拡張保証の選択肢あり
発売記念のキャンペーンも
LAVIE GX/LAVIE Direct GXの発売を記念して、2つのキャンペーンが開催される。
「プロジェクトEGG」とのコラボレーション
D4エンタープライズが提供するレトロゲーム配信サービス「プロジェクトEGG」とのコラボレーションキャンペーンは、LAVIE GX/LAVIE Direct GXを10月31日までに購入したユーザーが対象となる。
購入後、所定の手順でプロジェクトEGGにエントリーすると、同サービスで利用できる3000円相当のポイントと160タイトルを無料でプレイできる権利が付与される。なお、プロジェクトEGGの利用は有料制(月額550円)が必要なので注意しよう。
モンスターハンターライズとのコラボレーション
カプコンの人気ゲーム「モンスターハンターライズ」とのコラボレーションキャンペーンは、LAVIE GXを8月28日までに購入したユーザーが対象となる(※2)。
購入後、所定の手順で申し込んだ先着500人に「モンスターハンターライズ デラックスエディション」のSteam版を無料でダウンロードできるライセンスコードが付与される。先述のプロジェクトEGGとのコラボレーションとは異なり先着順となるため、ライセンスコードの付与数が500人分に達した時点でキャンペーンは終了となる。
(※2)LAVIE Direct GXやLAVIE GXの取り扱い店舗限定モデル(特定店舗でのみ販売される構成)も、一定の要件を満たしていれば対象
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