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Metaや国内メーカーが最新テクノロジーでバーチャルとリアルを融合 サスティナブルな取り組みも──「CEATEC 2022」開幕(3/3 ページ)

総合展示会「CEATEC」(主催:JEITA)が、幕張メッセで3年ぶりにリアル展示会「CEATEC 2022」として開催中だ。5つのホールに合計541社/団体が出展(オンライン会場を含めると562社)し、会期は10月21日までとなる。気になるブースをチェックした。

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個人も社会もサスティナブルに──「社会参加のすゝめ」アプリ

 日立製作所ブースで見つけたのは、「ヒト」と「カネ」の持続可能を模索するアプリだ。「社会参加のすゝめ」と名付けられたスマホアプリ(iOSAndroid対応)は、シニアが社会参加するよう促すことにより、介護関連費用の社会負担を減らすことを目的としている。


日立製作所ブース

 シニアがアクティブでいることと聞くと、「スマートウォッチやスマートバンドで活動量を計れば良いのでは?」と、短絡的に考えてしまいがちだが、日本老年学的評価研究(JAGES)による研究では、歩数、行き先、活動日数が多ければ多いほど、要介護認定を受けたり、認知症を発生したりする割合が小さくなることが分かってきたという。


日立製作所初というスマホアプリ「社会参加のすゝめ」

社会参加のすゝめアプリでは、歩数だけでなく、1カ月の間に、どれだけ多くの場所へ行ったか、どれだけの日数出かけたかを視覚化。それに応じて「おでかけの達人」「おでかけの師匠」などのランク付けがされる。つまり、シニア突入後も会社勤めしているから良いというわけではなく、さまざまな場所へ出かけ、人や趣味とのつながりを持つことが大切なのだ。

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 これにより、本人はいつまでもアクティブでいられるし、社会全体にとっては介護にかかる負担が減る。個人にとっても社会にとっても、持続することを可能にする取り組みだというわけだ。


出かけた日数や場所、歩いた歩数などでランク付けが行われる

 日立製作所では、同アプリが収集するデータをシニアマーケティングの支援に使ってもらいたいと考えており、パートナー企業を募集している。「今できているのは、社会参加できているかどうかの可視化にとどまっている。さらにその先、社会参加したくなる仕組み作りもしていきたい」と担当者は話していた。

 時間が限られていたこと、また本開催の前日で(筆者体感で)7割ほどのブースが設営中ということもあり、多くのブースを回れなかったが、フィジカルな世界にデジタルが融合することで、よりよい生活、私たちが子どもの頃に夢見た世界が実現するのではないかと感じられる展示であった。

 CEATEC 2022のリアル会期は10月18日~21日までだ。幕張メッセに、ぜひ足を運んでみてもらいたい。

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