プロ絵師が「iPad Pro 2022」をレビュー! 「ホバー以外に得るものがなく、ホバーのために得る価値がある」という境地に至った理由:ある日のペン・ボード・ガジェット(1/4 ページ)
イラストレーター refeiaさんの連載第5弾は、Appleのハイエンドタブレット「12.9インチiPad Pro」です。ようやく実装されたホバー機能はイラスト作成に寄与するのでしょうか?
こんにちは! イラストレーターのrefeiaです。今日は2022年10月に発売された「iPad Pro 2022年モデル」をチェックしていきましょう。
iPad Pro 2022年モデルは、2021年のモデル(第5世代)がApple M1チップを搭載していたのを、M2チップに更新した以外には大差ないです。大差ない……のですが、その中にイラスト用途では目玉とも言える機能が追加されています。「Apple Pencilによるポイント機能」、つまりホバー機能です。
ホバーの欠如は、これまでのApple Pencilの最大の弱点の1つで、自分はホバーカーソルがあるのが当たり前の液タブで育った身なので「当たり前ができない」のを苦々しく思っていました。それが解消したなら見ないでおくわけにはいかないです。
というわけで、「12.9インチiPad Pro」をお借りしてチェックしていきましょう。
外観や機能をチェック
外観や機能は2018年から多くが見慣れているので、最近のトピックに絞ってさっくり行きますね。
iPad Pro 2022は11インチと12.9インチモデルがあり、どちらもMacBookシリーズなどに採用されるのと同じM2チップを搭載していて、非常に高性能です。
MシリーズのチップはMac用に開発されたチップなので、スマホとタブレットに対応できればよかった従来のAシリーズに対して、PCとして動かすために必要とされるインタフェースなども含まれています。そのため、大容量のメインメモリによるリッチなマルチタスクや、サブディスプレイで画面を拡張する機能もiPad Proで実現しています。
ディスプレイは120Hz駆動に対応したRetia解像度(2732×2048ピクセル)の液晶ディスプレイで、12.9インチモデルは2021年から、ミニLEDを採用した「Liquid Retina XDR」ディスプレイにアップグレードされています。
これらの機能は比較的最近導入されたものなので、便利に、自然に、たくさん活用できる時が来るのはもう少し先でしょう。
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