“NEXT GIGA”に向けた各社の取り組みやいかに?──日本最大の教育関連展示会「EDIX 東京」に出展していたPCメーカーのブースレポート(5/7 ページ)
GIGAスクール構想スタートから4年目となる2024年、文部科学省ではその第2段階「NEXT GIGA」に向けて動いている。NEXT GIGAでは早くもリプレース時期を迎えた自治体の端末選定など課題も多い。PCメーカー各社はどのようなアプローチをしているのだろうか。「EDIX 東京」でその取り組みを見てきた。
バッテリー劣化を考慮し、2~3年での買い替えを提案するアイワ・マーケティング・ジャパンブース
出展していた多くのPCメーカーが、デバイスが長持ちするよう頑丈さを追求していたのに対し、「2、3年で買い替える」という全く新しいアプローチをしていたのがアイワ・マーケティング・ジャパン(以下、アイワ)だ。
アイワでは、GIGAスクール端末として廉価な2in1タブレットPC「JA2-TBW1001」(Windows)やタブレットPC「aiwa tab AG10」(Android)を開発、販売している。前者は5万1800円で後者は4万4800円だ。もっと低価格な2万7800円の「aiwa tab AB10L-2」(Android)も展示していた。
セットで販売するキーボードカバーは、どれもUS配列だったものを日本語配列に再構築したものだった。なぜ純正のJIS配列を採用しなかったのか尋ねたところ、「日本独自のJIS配列にするだけで価格が跳ね上がる。学校ではローマ字入力をすることもあり、この形にした」とのこと。純粋なUS配列にしていない理由は、将来的に自分で端末を購入した際、「@」など記号の位置が異なることによる戸惑いを避けるためだ。
頑丈さより低価格を重視した理由は「2、3年使うと、今の技術ではバッテリーの劣化やバッテリー自体の膨張ということもありうる。端末の入ったランドセルを背負ったまま飛んだり跳ねたりすると事故につながりかねない。であれば、価格を抑えることで買い替えてもらった方が安心感を持てるのではないか」と説明してくれた。
確かにこの価格帯であれば、3年での買い替えも現実的だろう。アプローチの仕方が斬新だと感じた。
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