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「Copilot+ PC」をめぐる“三大怪獣大決戦”を楽しんだ2024年に、液タブの“最終局面”をうかがうある日のペン・ボード・ガジェット(1/3 ページ)

プロイラストレーターのrefeiaさんが、2024年のアレコレを振り返りました。2024年はある意味、ターニングポイントかもしれませんね。

 こんにちは! refeiaです。

 2024年、終わっちゃいましたね。今年は何だか世界情勢の味が濃すぎたせいで他の何事からも気がそれがちでしたが、個人的にはノートPCの進化が印象的でした。それでは、2024年のおさらいをしながら来年の展望や楽しみなこと、心配なことを書いていこうと思います。よろしくお願いします!

“三大怪獣大決戦”で飛躍したWindowsノートPC

 個人的な印象とはいえ、2024年はWindowsのノートPCに「MacBookモメント」らしきものが来たのが印象的でした。

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 ご存じの通り、Appleは2020年にMacのCPUをIntel CoreからApple Siliconに変更し、「処理速度もバッテリー持続時間も2倍の2倍!(それ以上?)」みたいなショッキングな進化を果たしました。その後はWindowsノートも第12世代Coreなどで頑張って改善を続けていましたが、この2024年はついに、そういうレベルになったなあ……と思えるCPU製品が出そろいました。

 しかも、Qualcomm、Intel、AMDの3社そろい踏みで、それぞれキャラが濃く力の入った製品を出していました。

ついに現れた超速いスナドラPC

 まずはクアルコム陣営から。自分も購入したSurface Laptop 7を始めとする、「Snapdragon X Elite」「Snapdragon X Plus」を搭載したノートPCです。

 Arm版Windowsで動作するため、厄介な互換性の問題は続いています。とはいえ、高速動作+静か+バッテリー持続時間が長いという、従来ではどれかが犠牲になっていたものがすべて満たされていて、用途を割り切ればかなり良いPCになります。


思わず買ってしまったQualcomm搭載モデル「Surface Laptop 7」

 一方で、遅い遅いと言われ続けたスナドラPCの汚名返上としてIntel Coreを打ち倒すために、省電力志向のチップとしてはアンバランスな「CPUでっかち」のスペックになっているのも印象的でした。

 何でもかんでもCPUにやらせるのはやめて、重い処理はそれが得意なGPUやNPUに投げましょう、という時代に、従来型の性能序列「CPUマルチコア・スコア」でライバルに勝たなければならなかった、時代のあだ花のような仕様です。

 以後のSnapdragon Xがどう進んでいくかは知りませんが、ラージコアをバンバン増やして競争するよりは、省電力コアなどを採用して高負荷時のバランスを取っていく気がしています。

パワー全面感のAMDとバランス感のIntel

 もう1つがAMD陣営の「Ryzen AI 9」シリーズ。こちらはどちらかというと、バッテリーはともかく性能を伸ばすぞ! というような、ある意味潔い趣向で、ASUS JAPANの「ProArt PX13」は13.3型と小型でありながらギョッとするような処理速度をたたき出していました。


13.3型ノートPCでCore i7-12700Kと競えるってどういうこと!?

 Ryzen AI 9はCPU内蔵GPUも優れているので、単体で搭載されたノートPCも多かったですが、このモデルは外付けGPUも採用しており、本当に広い用途でがっつり行けるロマンもあり所有欲をかきたてるPCでした。


ASUS JAPANのパワフルなモバイルPC「ProArt PX13」

 そして、個人的に真打ちだと思っていたのがIntelのLunar Lake(開発コード名)、「Core Ultra 200V」シリーズです。自分ではレビューしていないので簡単に書くと、高速動作+静か+バッテリー持続時間が長い+互換性問題がないです。

 こう書くと「スナドラPCなんだったの……」と思われるかもしれませんが、自分もそう思ってしまい……この思いの行き場がないまま、スナドラPCを普通に愛用しています。

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