新型Ryzen AI搭載の「ProArt PX13」はデスクトップPCの置き換えも可能なモバイルPCなのか? 試して分かった夢と現実:ある日のペン・ボード・ガジェット(1/5 ページ)
プロイラストレーターのrefeiaさんが、どうしても試してみたかった新型「Ryzen AIプロセッサ」搭載のノートPC「ProArt PX13」を試してみました。
こんにちは! refeiaです。
今日はスーパー全部盛りモバイルノートPCの夢を見ていきましょう。薄型小型なノートPCといえば、それほどパワフルでないCPUと、iGPU(CPUに内蔵されたオマケ的GPU)が当たり前でした。最近はイラストなど2Dコンテンツの制作には困らないパフォーマンスにはなってはきましたが、動画や3D、ゲーム制作などのクリエイティブ用途や重いゲームのプレイまでは対応しづらい、という状況が続いています。
そこにさっそうと現れたのが、ASUS JAPANの13.3型ノートPC「ProArt PX13」(HN7306)です。
ASUSのクリエイター向けブランド「ProArt」から8月に発売されたPro Art PX13は、基本的には普通の13.3型の格好でありながら、デスクトップ級のCPUとNVIDIAのLaptop GPUを搭載したノートPCです。
多少心得のある人は「いやー、そんなCPUと外付けGPU積んだら15.6型じゃないと無理でしょ」と思うかもしれません。自分も正直半信半疑だったので、本機を触るのは楽しみにしていました。それでは、早速見ていきましょう。
スペックをチェック!
まずはProArt PX13のスペックを見ていきます。
- CPU:Ryzen AI 9 HX 370(12コア24スレッド)
- GPU:GeForce RTX 4070 Laptop GPU(グラフィックスメモリは8GB)
- ディスプレイ:13.3型 有機EL (2880x1800ピクセル/60Hz/コンバーチブル)
- メモリ:32GB(LPDDR5X-7500)
- ストレージ:1TB SSD(PCI Express 4.0 x4接続)
- バッテリー:73Wh
- 重量:1.39kg(実測値/公称値は約1.38kg)
CPUの「Ryzen AI 9 HX 370」は、2024年6月にAMDが発表したばかりの新作CPUで、新アーキテクチャであるZen 5ベースの12コアCPUと、Copilot+ PCの要求(40TOPS)に対応した50TOPSのNPUが搭載されています。
そこにGeForce RTX 4070 Laptop GPUと、機構が重くなりがちなコンバーチブル式のディスプレイ、73Whの大容量バッテリー、ボディーも剛性感のあるものを採用して、1.3kg台という普通のノートPCの範ちゅうに収まっています。
全体的に「これでもか、これでもか」という声が聞こえてきそうな全部盛り仕様の中で、リフレッシュレート60Hzのディスプレイだけが惜しいです。クリエイター向けの「ProArt」は60Hzが基本ということでしょうが、ゲームはもちろん、一般用途でも制作用途でも、120Hzの快適性は無視できません。
それに、せっかく上位機を買ったらいろんな用途に使いたいというのも人情だと思うので、そろそろ一歩踏み出しても良い頃合いな気がしますね。
価格は同社直販のASUS Storeで42万9800円、GPUを一つ下の4060 Laptopにしただけのバリエーションもあり、そちらは29万9800円です。どちらにしても安くはないですが、この価格差ならば下のモデルの方が折り合うケースも多そうです。
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