クリスタが毎月30時間無料!? Google Pixelで液タブが動く「デスクトップモード」でお絵かきに挑戦:ある日のペン・ボード・ガジェット(3/4 ページ)
「Google Pixel」シリーズに実装された「デスクトップモード」を活用し、スマートフォンに液晶ペンタブレットを接続して本格的なお絵かき環境を構築できるのか。本記事では、「Pixel 10 Pro XL」とワコムの「Cintiq Pro 17」などを組み合わせ、実際の使い勝手を徹底検証してみた。
CLIP STUDIO PAINT無料のナゾ
今回、お絵かきに実用してみたいアプリはCLIP STUDIO PAINTです。Pixel 10 Pro XLにインストールされるCLIP STUDIO PAINTはスマホ版で、1カ月ごとにリセットされる「30時間」の無料時間があり、EX版(有料の上位版)とほぼ同等の機能セットを利用できます。
ここで当然わく疑問が、「プロ機能を液タブで使って毎月30時間無料?? それって……大丈夫なんですか……?」です。
実際、有料版については、「DeXモードでWacom Oneなどの筆圧ペン付属の外部デバイスを使用する場合はスマートフォンプラン以外を申し込んでください」のような記述があり、DeXモード(Galaxy独自のデスクトップ表示機能)を、月額100円~のスマートフォンプランで利用するのはNGです。
一方、DeXモードや外部のペンデバイスで、スマホ版の無料時間を利用してはならない、という記述は見当たりませんでした。つまり、無料時にはDeXモードは区別されておらず、有料時にはDeXモードは区別されています。かつ、Androidのデスクトップモードがリリースされて数カ月経ちますが、それがカバーされる文面にも、まだなっていません。
まとめると、「今は大丈夫」+「この使い方を純粋なスマホ版とみなしたくない意思は感じるし、先は分からない」といったところでしょう。後述しますが、個人的にも、ちゃんとタブレット版やPC版相当になってほしいです。
お絵かきで実用性をチェック!
というわけで、なんかモヤモヤしたままですが、せっかくなので無料枠でお絵かきしていきます。今回は使い慣れたキーボードショートカットを中心に使いますが、実は「TourBox Elite Plus」が2025年末にAndroid対応しているので、こういうセットアップにもできます。
まず、描き心地は「普通」です。CLIP STUDIO PAINTには筆圧カーブや座標のオフセットを調節する機能もあるので、自分の目と手の癖に合わせるのは容易です。遅延感も気にしないでいられる程度で、普段ほど気持ちよくはない、ぐらいの感覚です。
逆にUIは良くないです。CLIP STUDIO PAINTにはスマホ版にも「シンプルモード」と「スタジオモード」があり、スタジオモードではフル機能が使えますが、あくまでスマホ版を引き延ばしたような表示になります。
パレットが勝手に閉じられないように、ピン止めしておけるのは1枚だけです。なので、例えば「レイヤー」と「カラーピッカー」の両方を開きっぱなしにするような使い方ができず、大きな画面を効果的に活用することはできません。
自分としてはUIがスマホ版というのが一番厳しく、あまりたっぷり描きたくない気分になってきました。というわけで完成です。
正直、テンションの上がる描き心地とは言えません。ですが、全部の工程で一応は詰まることなく進めることができ、丁寧にもザックリにも作業しやすく、仕事絵でやるレベルのワークフローを追うこともできます。
不満は多くなりましたが、頼もしくも感じました。スマホ版とはいえフル機能ではあるので、「この作業や調整、いつも通りにはできないかもしれない」という心配をしなくてもいいのはとても楽です。CLIP STUDIO PAINTのクラウドに保存してある愛用のブラシを同期して使ったり、別の端末で描いた作品を同期してそのまま編集することもできます。
やはり、「UIがタブレット版と同等にできたら夢があるのになあ……」というもどかしい気持ちになります。先に述べた通り、今のスマホ版は混乱した状態にありますが、デスクトップモードではちゃんとした操作性のUIを提供し、ちゃんとした有料プランを要求する、という風に進んでいってほしいですね。
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