“ちょい上”キーボードをタッチしてみた――エレコム「TK-P05F」シリーズ:ちょっと気になる入力デバイス(1/2 ページ)
ユーザーに身近なキーボードとマウスは、星の数ほど発売されている。その中から、気になる一品を360度チェックする。
これまでのバックナンバー
第1回 線をなくした“最上”マウス――エレコム「M-P3DUR」シリーズ
第2回 Media Center 命”のVista向けキーボード――MS「Wireless Entertainment Desktop 7000」
第3回 Mac印のミニキーボード――PFU「HHKB Lite 2 for Mac」
第4回 “ごろ寝マウス”が地球のキキを救う!?――シグマA・P・O「ごろ寝 リターンズ」
第5回 “小学生だからって甘く見るなよ”な右手/左手切り替えマウス――エレコム「M-EKUR」シリーズ
第6回 見ためが“イカス”快適マウス――MS「Natural Wireless Laser Mouse 6000」
第7回 カ・イ・カ・ン……なホイールがお手ごろ価格で――ロジクール「MX620 Cordless Laser Mouse」
カナ表記を省いた“ちょい達人”風キーボード
スタンダードなデスクトップPC向けからミニサイズまで、多彩なラインアップを用意するエレコムのキーボードに、日本語配列の上位モデル4シリーズが投入される。まずはキートップのカナ表記を省いたTK-P05Fシリーズを見ていこう。
マウスと並び、キーボードもユーザーの好みが大きく左右する周辺機器だ。キー配列やキースイッチにはじまり、キー数やワンタッチボタンの有無、そしてインタフェースなど枚挙にいとまがない。果てはPFUのHappy Hacking Keyboard Professional2 無刻印モデルのようにキートップの刻印を省いた製品まで存在するぐらいだ。
今回取り上げるエレコムのTK-P05Fシリーズは、キートップからカナ表記を省いた日本語配列のキーボードだ。日ごろ英語キーボードを使っているユーザーからすると思わず首をかしげたくなる仕様に思えるが、日本語の入力にローマ字入力を使っているユーザーにはキートップがすっきりとしていて、アルファベットの表記が見やすいというのがポイントだ。事実、東プレのRealforce91UBK(USB)やLet'snoteシリーズの直販サイト「MyLet's倶楽部」のカスタマイズメニューに用意された「ローマ字すっきりキーボード」など、すでに市場では一定の地位を獲得している。
このTK-P05Fシリーズでは、さらに日本語フォントの排除が徹底しており、「半角/全角」が「Full Half」、「カタカナ/ひらがな」が「Kana Roman」になり、「無変換」「変換」キーにも独自表記のアイコンを採用する。同社では“ キーを見ないで入力する「タッチタイピング」を取得した達人やローマ字入力専門の方に最適な本格派のフルキーボード”と、本製品をアピールしている。
TK-P05Fシリーズは、19ミリのキーピッチを確保しつつ、105キーと横幅を狭めたコンパクトなキーボードだ。キースイッチは一般的なメンブレン方式だが、キーストロークが約3.8ミリと深めなのが特徴だ。キートップの傾斜角度を列ごとに変えたステップ・スカルプチャーを採用し、底面に2段階の高さ調節機能を備える。オーディオ操作ボタンなどのホットキーは持たず、Fnキーとカーソルキーの組み合わせで「PageUp」「PageDown」「Home」「End」キーを実現する。カラーリングは白(TK-P05FWH)と黒(TK-P05FBK)の2種類で、インタフェースはPS/2のみとなっている。発売時期は7月初旬からの予定で、標準小売価格は5670円だ。
カナ刻印付きでホットキーを備えたUSBキーボード3シリーズ
TK-P05Fシリーズと同時にリリースされた、ホットキー付きの3シリーズについても触れておこう。共通の仕様としては、アルファベットや数字の刻印を大きくしたフォントを利用していること、インタフェースがUSB(PS/2変換アダプタ付き)で、白と黒の2モデルをラインアップしていること、5から18個のホットキーを搭載していることが挙げられる。
まずは18個のホットキーを備えた「TK-UP06FPLシリーズ」だ。ホットキーはすべてファンクションキーの上部に横一列で配置され、WEBブラウザの起動/戻る/進む/中止/更新/お気に入り(WEBブラウザがアクティブな場合)、メールソフト起動/検索、消音/ボリュームアップ/ボリュームダウン/再生・一時停止/前のトラック/次のトラック/停止(メディアプレーヤーなどがアクティブな場合)、スタンバイ・休止からの復帰/休止/シャットダウンをワンタッチで行える。ケーブルが3メートルと長いので、“有線リモコン”として扱えるのが心憎い。
ただ、メディアコントロールボタンが盛り上がって押しやすくなっている一方で、スタンバイ・休止からの復帰/休止/シャットダウンの各ボタンは一段下がっているものの、メディアコントロールボタンの真横に並ぶため、誤って押してしまう危険性がある。なお、これらの機能は別途ドライバを導入する手間なく利用できるが、逆にユーザーがカスタマイズできない。加えて、左Windowsキーの右隣にコンテキストメニューキーが並ぶほか、Deleteキーや「ろ」キーが最下段にあるのが気になる。Enterキーの右側に「End」「PageUp」キーが配置されていたり、カーソルキーが一段下に用意されていないなど、ほかのシリーズに比べてクセのあるキー配列になっているのも覚えておきたい。
キーピッチは19ミリ、キーストロークは3.2ミリで、キースイッチにパンタグラフ方式を採用する。キー数は106キーで、TK-P05Fシリーズと異なりカナ刻印はされているが、「半角/全角」「カタカナ/ひらがな」「無変換」「変換」キーはTK-P05Fシリーズと同様に独自表記となる。細かいところでは、本製品のみWindows Vista プレミアムロゴを取得ずみだ。発売時期は6月下旬からの予定で、標準小売価格は6300円だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.