アップル、iLifeとiWorkの最新版を発売開始:.Macは容量10Gバイトに拡張
アップルは8月8日、統合ソフトウェアスイートの「iLife」とビジネス向けソフトウェアスイートの「iWork」の最新版をリリースした。
久しぶりのメジャーバージョンアップとなるiLife
アップルが販売を開始した「iLife '08」(アイライフ・オーエイト)は、写真の編集/管理/編集を行う「iPhoto '08」、動画編集の「iMovie '08」、オーサリングの「iDVD '08」、音楽制作の「GarageBand '08」、Web作成の「iWeb '08」で構成されるマルチメディア統合ソフトウェアスイートだ。前バージョンのiLife '06以来、1年7カ月ぶりに新バージョンの登場となる。
大きな変化を遂げたiPhotoでは、日付やキーワードだけでなくイベントごとに写真を整理する機能が追加されたほか、新たにAVCHD形式をサポートしたiMovieと同様、アップルのオンラインサービス「.Mac」(ドットマック)と統合され、静止画や動画のWeb公開・共有が簡単に行える「.Mac ウェブギャラリー」機能を備えたのが特徴だ。また、GarageBand '08では、ジャンルと演奏スタイルを元に新しいプロジェクトを作成してバーチャルでバンドが組める「Magic GarageBand」機能を搭載し、「iWeb '08」ではGoogle MapsのようなライブWebウィジェットや、Google AdSenseを使ったターゲット広告が追加でき、よりインタラクティブなページ作成が可能になった。
対応システムは、Intel製CPUまたはPowerPC G5/G4を搭載したMacで、OSはMac OS X 10.4.9以降となる。同社直販のApple Storeではすでに受注が開始されており、単体で9800円、同じ家庭内で使われる最大5台までのMacに導入可能なファミリーパックは1万1800円となっている。
新たに表計算ソフト「Numbers」を追加したiWork
一方、ビジネス向けソフトウェアの「iWork '08」(アイワーク・オーエイト)は、従来のプレゼンテーションソフト「Keynote」、文書作成ソフト「Pages」の新バージョンに加え、新たに表計算ソフト「Numbers」がセットになった。
新アプリケーションの「Numbers '08」は、インテリジェントテーブルを使うことで複数の表の配置やサイズ変更、列や行の追加が柔軟かつ直感的に行えるのが特徴だ。また、マイクロソフトの表計算ソフトExcelとも互換性を持つという。「Keynote '08」はアニメーション作成が簡単に行えるスマートビルダと、クリック&ドラッグ操作だけで背景を消せるインスタントアルファ機能が追加され、「Pages '08」はレイアウトを決めるだけで簡単に文書作成ができるLayoutモードと、本格的に文書を作成するWritingモードが選べるようになった。
対応システムは、Intel製CPUまたはPowerPC G5/G4(動作周波数500MHz以上)を搭載したMacで、OSはMac OS X 10.4.10以降となる。価格はiLife '08と同様、同社直販のApple Storeで単体パッケージが9800円、同じ家庭内で使われる最大5台までのMacに導入可能なファミリーパックは1万1800円で、すでに販売が始まっている。
同時に、アップルのオンラインサービス「.Mac」もアップデートが行われた。主な内容は、iDiskとメールの共有保存量が合計10Gバイトに増量、iWebサイトに対する独自ドメインのサポート、iPhoto '08やiMovie '08などを使った.Mac ウェブギャラリーへの対応だ。
.Macのサービスは60日間のフリートライアルが可能で、パッケージ単体は9800円、1つのマスターアカウントと最大4つのサブアカウントがまとまったファミリーパックは1万8800円で販売中。システム要件はMac OS X 10.3.9/10.4/10.4.3以降を搭載したMac(Mac OS X 10.4.10以降を推奨)となっている。
関連記事
- 新型iMacの前に整列――アップルストア銀座で
即日出荷が開始された新しいiMacをアップルストア銀座へ見に行った。やあ、平日なのに人が多いなあ。 - アップルが新しいiMacを発表――アルミの外装でさらに薄く
アルミニウムのフレームを採用した新型iMacが登場した。FSB 800MHzのCore 2 Duoを搭載し、グラフィックスにはATI RADEON HD 2000シリーズを採用。付属キーボードも薄くなった。 - Mac miniがようやくCore 2 Duoを採用
アップルは新型iMacの発表にあわせて、Mac miniもモデルチェンジ。CPUにCore 2 Duoを採用したことで、Intel CPU搭載Macはすべて64ビット対応となった。 - アップル、Mac miniのCPUをひっそりとアップデート
アップルコンピュータが新型iMacの発表とあわせて、Mac miniのCPUアップグレードを行なった。 - アップル、四半期ベースで過去最高のMacを出荷
米Appleが2007年度第3四半期の業績を発表、四半期では過去最高となるMacの出荷台数を記録した。 - いまiPhoneを触るのは“危険”かもしれない――動画で見るiPhoneの魅力(後編)
iPhoneが自分の手で動くのを見たとき、人は空想の世界が現実に重なるような衝撃を受ける。前編に続き、動画とともにiPhoneの魅力に迫ろう。( - スパムメールが待ち遠しい――動画で解説するiPhoneの魅力(前編)
iPhoneのレビューはそこかしこで読めるようになったが、この製品の魅力は実際に触ってみないと分からない部分が多い。動画を交えたレビューで是非iPhoneを疑似体験してほしい。 - iPhoneが出たりもしたけれど、Newtonはまだまだ元気です
第3回Worldwide Newton Conferenceで、アップル往年のPDA「Newton」の動作をPC上でエミュレートする「Einstein」のオープンソース化が発表された。当日のセッションでは、独仏日を代表するNewtonプログラマーによる座談会も行われている。 - “iPhone”は女性がハマる?──ブロガーたちのファーストインプレッション
日本でも大きな注目を集めているAppleの「iPhone」。日本のブロガーたちは、iPhoneのどこを評価し、どこの改善を望んでいるのか。実機を試したブロガーたちのファーストインプレッションを聞いた。 - ベールを脱いだ“Leopard”――新しい外観、新しいFinderで再デビュー
ついに開幕したWorldwide Developers Conference 2007。基調講演の目玉はWindows版SafariとLeopardの10の新機能だった。ここではこのうちLeopardの10の新機能を詳しく取り上げる。 - WWDCの目玉はWindows版SafariとLeopardの新機能
5000人以上が集まった今年のWorldwide Developers Conference 2007(WWDC '07)、最大の目玉はMac OS X “Leopard”とWindows版のSafariだった。 - トップブロガーたちによる「新MacBook Pro」速攻&即興レビュー
発表されたばかりの最新MacBook Proを有名ブロガーが集まる「Sblog Dinner」に持ち込み、触って、試して、語ってもらった。 - 新MacBook ProのSanta Rosa度は?――ソボクな疑問をぶつけてみた
見た目はそのままにSanta Rosa世代のアーキテクチャを採用した新MacBook Pro。どの辺が進化したのかをアップルが語った。 - Mac OS XでWinアプリがサクッと動く? 「CrossOver Mac 6.1」を徹底検証
Mac OS X上でWindowsアプリケーションを走らせる「CrossOver Mac 6.1」は、Macのキラーアプリになるのだろうか。どのソフトが動く? 性能は? そんな疑問に答えよう。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.