Macでお仕事! WordやExcelの書類を“タダ”で扱うには?:高橋敦の「Macでいいじゃん!」第3回
今回は目先を少し変えて、WindowsからMacへスイッチしたときの、実務面での気がかりをさくっと確認しておこう。Microsoft Officeの書類ファイル、Macで開くにはどうするの?
OfficeはMac版もある、でも、ちょっと価格が……
WindowsからMacへのスイッチを検討しているユーザーなら、Microsoft Office「for Mac」の存在はすでにチェック済みのはず。たしかにOffice for Macを使えばOffice書類の互換性はほぼ完全に確保できる。
しかし、現在販売されている「Office 2004 for Mac Standard Edition」は実売4万円強。「受け取った書類の確認や手直し程度に使えればよい」というユーザーにとっては少しためらってしまう価格だ。しかも現行バージョンはIntel Macにネイティブ対応していない。
例え購入するにしても、Intel CPUネイティブ対応の新バージョン「Microsoft Office 2008 for Mac」(来年1月下旬発売予定でファミリーパックは2万3940円)までは待ちたいところ。どうにか当面買わずに乗り切れないものか……。
そんなふうに考えているあなた、ご安心ください。Word/Excel書類を開いて内容を確認する程度でよいのなら、Officeを買わずとも十分いけるのだ。
Word書類はテキストエディットで
まず、Word書類はMacに標準インストールされているテキストエディタ「テキストエディット」で開くことができる。Windowsでいう「ワードパッド」に相当するようなソフトだ。
MacとWindowsだとフォントが異なったりもするので、レイアウト再現性は完璧とまではいかないが、複雑なレイアウトでないビジネス文書程度なら大きく崩れはしないので、内容を確認するには問題もない。
Excel書類はGoogleで?
一方、Excel書類はWindows環境でもMac環境でも、標準でインストールされているソフトでは開けない。Mac OS X 10.5 Leopardを使っていれば、新機能の「Quick Look」で内容のプレビューはできるが、編集や印刷はできず、本当に「見るだけ」しかできない。
さて困った。困ったときは“Google先生”に頼ってみよう。
と言っても、Google検索で解決策を探すという意味ではない。ずばり「GoogleでExcel書類を開く」。つまり、ブラウザから利用できるワープロ/表計算サービス「Google Docs & Spreadsheets」を利用させてもらおうという話なのだ。
このサービスを使えば、Word書類もExcel書類も開くことができ、レスポンスや操作性もなかなか。書類内容の確認や修正程度には十分な性能だ。Officeとの互換性をうたうオープンソースソフトを使うという選択肢もあるが、導入のしやすさなどを考えれば、ライトユースにはGoogle Docs & Spreadsheetsがオススメである。
ただし、Google Docs & Spreadsheetsは現在、Mac OS Xの標準WebブラウザであるSafariに対応していない。Safariにもまもなく対応予定とのことだが、当面はFirefoxかCaminoを導入して対処しよう。
関連記事
- 高橋敦の「Macでいいじゃん!」第2回:Macで“アレな動画”はちゃんと再生できるのかな?
ネットで利用されるさまざまな動画形式。それらすべての再生環境を整えるのはWindows環境でも一苦労だが……Windowsで楽しんできた動画コレクション、Macでもいままで通り再生できるの? - 高橋敦の「Macでいいじゃん!」第1回:MacでYouTubeから動画を保存したい
YouTubeから動画を保存する場合、Windowsではフリーツールを活用すれば簡単だが、さてMacではどうなのか。実はWindowsより簡単だったりするんだな。 - Leopardへの助走――Mac OS Xの誕生からTigerまで
2007年10月22日、アップルの時価総額がIBMを抜いた。10年前に誰がこんな事態を想像しただろうか。アップルにとっての21世紀、それは革命の始まりだった。 - System 7で幕をあけた激動の1990年代(後編)
前回に続き、旧Mac OSの時代を具体的な機能とともに振り返ってみる。もしこの頃のMacを使っていたなら、あの“爆弾マーク”が日常風景の1つとして記憶されているだろう。 - System 7で幕をあけた激動の1990年代(中編)
MacとWindowsのシェア争いがメディアの最大の関心事だった時代、アップルは新たな地平を求めて奔走し、やがて自らを窮地へと追い込んでいく。 - System 7で幕をあけた激動の1990年代(前編)
System 7が登場した1991年からMac OS Xがリリースされるまでの10年。それはMacが大きく飛躍する一方で、アップルが窮地に追い込まれた激動の時代だった。 - 理想と現実のギャップにあえいだ黎明期のMac OS
PC業界はWindows Vistaの話で持ちきりだが、今年はMac OS Xも「v10.5」――つまり5度めメジャーアップデートを迎える。“Leopard”と呼ばれるMac最新OSがリリースを目前に控えているのだ。この連載ではLeopardの全貌をさまざまな角度から解き明かしていく。 - Leopardに見るAppleとMicrosoftの共通点と相違点
ついにLeopardが発売される。Windowsユーザーの立場からみた「Leopard」はどのように映るのだろうか。 - 動画で見る「Mac OS X Leopard」
Mac OS X Leopardのインストールがすみ、さっそく使ってみた。“次世代”のユーザーインタフェースを動画で紹介していく。 - Macに宇宙が広がった日――写真で見るLeopardインストール
待ちに待ったMac OS X Leopardがやってきた。早速、パッケージのビニールをむしり取り、アップグレードインストールしてみた。 - 「Leopard」店頭デモで確認しておくべき機能は?
いよいよ発売される次世代Mac OS「Leopard」。その魅力を挙げていくとキリがないが、量販店でデモを見かけたらまずチェックしたい機能を紹介しよう。 - 雨が降ってもやっぱり熱い、Leopard祭りを振り返る
先週末に待望の「Mac OS X 10.5 Leopard」が解禁した。アップルストア銀座では、雨の中ひとり夜を明かす人や、二人三脚で発売にのぞむ中学生、徹夜作業で異常なテンションのスタッフさんなど、いろいろな人間ドラマが展開されていた。 - 今夜の星空は「Leopard」で――雨の中300人を超える列
「Mac OS X 10.5 Leopard」の店頭販売が始まった。アップルストア銀座には300人を超える長蛇の列ができ、最新OSのリリースを祝う歓声が上がった。 - 今年はMacの当たり年だっ!――ビックカメラ有楽町店で「Leopard」が発売
何かと話題のMac OS X「Leopard」がついに店頭販売された。東京はビックカメラ有楽町店の発売記念イベントをのぞいてみた。 - 銀座まで目と鼻の先、だけどアキバでLeopardを買う!
秋葉原でもMac OS X Leopardが販売開始。降りしきる雨の中、ヨドバシカメラではゲストを招いてのカウントダウンイベントが開催された。 - トップブロガーたちによる「新MacBook Pro」速攻&即興レビュー
発表されたばかりの最新MacBook Proを有名ブロガーが集まる「Sblog Dinner」に持ち込み、触って、試して、語ってもらった。 - 新MacBook ProのSanta Rosa度は?――ソボクな疑問をぶつけてみた
見た目はそのままにSanta Rosa世代のアーキテクチャを採用した新MacBook Pro。どの辺が進化したのかをアップルが語った。 - 連載:ちょっと気になる入力デバイス 第13回
軽・薄・短の無線キーボードに陶酔する――「Apple Wireless Keyboard」 - 連載:ちょっと気になる入力デバイス 第12回
極薄キーボードの機能美に酔う――アップル「Apple Keyboard」
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.