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新型MacBookの“ピカピカ液晶”を非光沢に変えてみたテカテカをサラサラに

ユニボディデザインを採用したアルミのMacBookは、iMacに似た黒い額縁の“ツルピカ”液晶を搭載する。この映り込み、どうにかならない? ということでアンチグレアフィルムを試してみた。

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 アルミニウムの外装をまとった新しいMacBookは、ユニボディデザインによる洗練された外観だけでなく、基本システムの刷新やグラフィックス性能の向上など、内部の変更を見ても非常に魅力的なモデルだ。本体重量も約2.04キロと軽くなっており、モバイルで利用する際にも、それほどアップルへの“信仰心”を試されることはなくなった。

 ただ、従来モデルに比べて欠点がなさそうなこのMacBookだが、さっそく新型に乗り換えた周囲の人間に話を聞くと、光沢仕様の液晶パネルについてはちょっと不満があるようだ。MacBookは初代モデルから光沢パネルを採用していたが、新型MacBookではiMacに似た黒い額縁のデザインを取り入れているため、何も表示されないこのガラス部分への映り込みが余計気になるという(もちろん、彼が蛍光灯の多いオフィスで使っているというのも一因だろうが)。

 コンシューマー向け製品のMacBookにとって、動画や写真を表示した際に見栄えのいい光沢パネルの採用は、メリットのほうが大きいと個人的には思うのだが、特にオフィスワークで使っている人からは「目が疲れやすい」といった意見があるのも確かだ。Apple StoreのBTOで光沢/非光沢の液晶パネルを選択できればベストだが、ないものねだりをしても仕方がないので、MacBook向けに販売されているAG仕様の保護フィルムを試してみた。実際にどれほどの効果があるのだろうか。

レイ・アウトが新型MacBook向けに販売している保護フィルムは2種類ある。今回は映り込みを低減するために、アンチグレア処理を施した「RT-MBFS1/AG」を試した

 今回取り上げるのは、レイ・アウトが販売している「RT-MBFS1/AG」だ。MacBook用のAGフィルムは、パワーサポートMicro Solutionなども発売しているが、レイ・アウトの製品は実売1980円とこの中では最も安い。また、スペックシートを見ても、低反射処理を施したAG層とキズなどから液晶パネルを保護するハードコート層、そして液晶面に自己吸着するシリコン層の3層構造からなる一般的なもので、ほかの製品と比べ遜色はない。もちろん、アルミMacBookの黒い額縁部分までカバーしているし、カメラ穴の位置まであわせた“新型MacBook専用”のフィルムだ。さらに、フィルムを張り付ける際にフィルムと液晶面とのあいだの空気を押し出すためのヘラも付属する。

 さて、以下に掲載した写真が、RT-MBFS1/AGを装着したMacBookとしていないMacBookだ。色の変化を見るために2種類のサンプルを撮影してみたが、どちらが低反射処理をしたものか分かるだろうか?

いずれも左が「RT-MBFS1/AG」を装着したMacBook。液晶画面の明るさは統一してある。フィルムを通すとバックライトの透過率は90.3%(公称値)に落ちるが、実際に見た印象ではほとんど分からない

 左がRT-MBFS1/AGを装着したMacBook、右が標準のMacBookだ。液晶画面の明るさを最大輝度に固定して比べてみたが、2台を並べて見なければ気付かない程度の違いしかない。また、新型MacBookの測光センサはAGフィルタがカバーする液晶上部にあるため、環境光にあわせて明るさを自動調節する設定にしてあれば(理屈でいえば透過率が低下するぶん液晶の明るさも上がるので)、画面が暗くなったと感じることはまずないだろう。ただ、サンプルの写真を見れば分かるように、レッドからグリーンにかけての色はやや浅くなり、階調性はわずかに落ちるようだ。

左が「RT-MBFS1/AG」を装着したMacBook。映り込みが軽減されているのが分かる。外光反射がなくなるわけではないものの、映ったものの輪郭がぼやけるため、気になりにくい

 一方、低反射処理の効果は歴然で、映り込みはかなり軽減された。その結果として目が疲れにくくなるかと言われれば個人的には疑問だが、反射した対象の輪郭がぼやけるため、映り込んだものを意識することは確かに少なくなる。液晶画面の映り込みが気になって仕事に集中できない、MacBookを開くたびに自分の顔を眺めてがっかりしまう――そんな人はAGフィルムを試してみるといいかもしれない。

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