ウィルコム、10月1日から山手線内の一部地域でXGPサービスを開始:事業再生ADR申請と並行して
ウィルコムは9月24日、財務体質の抜本的改善を図るため、事業再生ADRによる事業再生を目指すことを明らかにした。合わせて一般ユーザーを対象としたWILLCOM CORE XGPサービスを山手線内の一部で開始すると発表した。
ウィルコムが9月24日、一部報道があったとおり、「産業活力再生特別措置法所定の特定認証紛争解決手続」(事業再生ADR)による事業再生をめざすことを明らかにした。
現行のPHS事業と「WILLCOM CORE XGP」の事業を展開して行くに当たって「財務体質の抜本的な改善を機動的に推進していくことが不可欠」(ウィルコム)との判断から、事業再生ADRの申請に踏み切った。
債権者となる金融機関に対しては、一定期間、借入金等債務の元本残高維持を依頼し、その後債務の弁済スケジュール変更を求める予定。なお現時点では債務の免除や、株式化(デット・エクイティ・スワップ)を要請することは想定していないという。
なお事業再生ADRでは、サービスの継続は確保できるため、現ウィルコムユーザーや販売店などには当面影響はないという。
すでに法人限定でサービスを開始しているWILLCOM CORE XGPは、10月1日から山手線内の一部地域で一般および法人ユーザー向けに提供を開始する。サービスエリアは山手線の南半分と、池袋や上野を含む中央線より北側の一部。サービスはNECインフロンティア製のPCカード型データ通信カード「GX001N」のみで利用でき、一次応募では400台限定で提供予定だ。上りと下りの通信速度は最大20Mbps。
なお10月1日から2010年3月31日までの期間中は、対応端末を無償貸与し、料金も無料で提供する。サービスへの申し込みは、専用サイト(http://www.willcom-inc.com/core/core_xgp/index_01.html)で9月24日から9月30日までの間に受け付ける。
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