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「VAIO P」2010年夏モデル徹底検証(中編)――内蔵センサーがもたらす価値とは?PS3のリモート操作も可能(3/3 ページ)

新型「VAIO P」の大きな特徴としては、加速度/地磁気/照度センサーの内蔵やPS3リモートプレイ機能が挙げられる。レビュー中編はこうした付加価値を見ていく。

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PS3のリモート操作をサポート

 付属ソフト関連では「リモートプレイ with PlayStation3」と「リモートキーボード with PlayStation3」にも注目したい。

 リモートプレイ with PlayStation3はその名の通り、プレイステーション 3(PS3)の出力画面をLANもしくはインターネット経由でVAIO Pの液晶ディスプレイに表示し、PS3の遠隔操作が行えるソフトだ。これまでPSPで対応していた機能だが、PS3のシステムソフトウェアVer.3.30以降を導入することで、VAIO Pでの利用も可能となった。

 セットアップは簡単だ。同ソフトを起動し、画面の案内に従ってPS3と機器登録をしあうことで、VAIO Pの液晶ディスプレイにPS3の画面が表示され、PS3のメニュー操作や映像/音声の再生などが行えるようになる。リモートプレイのPS3画面はウィンドウ表示だけでなく、全画面表示も可能だ。ただし、Blu-ray DiscやDVD-Videoなど著作権保護された動画やtorneのリモート操作には対応しない。ゲームに関しては、現状で「週刊トロ・ステーション」のみリモート操作で楽しめる。

 PS3のリモートプレイはキーボードで操作するため、PSPほど直感的な操作はできないものの、PS3コントローラー各ボタンのキー割り当ての変更をはじめ、ネットワーク環境に応じて動画のビットレートや反応速度も多段階に調整できるなど、使い勝手はなかなか良好だった。


最初のセットアップでは、PS3に登録するVAIO Pのニックネームを決める

PS3側の機器登録画面に表示される8ケタの番号を入力する

機器登録が無事に終わると、このようにVAIO Pの液晶ディスプレイにPS3の画面が表示され、キーボードでPS3の操作が行える


PS3コントローラー各ボタンのキー割り当ては、カスタマイズが可能だ

画質の設定は256/384/512/768/1024kbpsの5段階で調整できる。標準は512kbpsだ

反応速度は7段階から選べる。ネットワーク環境に対して早く設定しすぎると、コマ落ちが発生する

 リモートキーボード with PlayStation3は、VAIO PとPS3をBluetooth接続することで、VAIO PがPS3のワイヤレスキーボードとして使えるソフトだ。リモートプレイと同様にソフトを起動し、画面の案内に従ってPS3と機器登録をしあえば、VAIO PがPS3のキーボードとして機能するようになる。同機能を使っている間は、VAIO PのPCとしての機能は利用できず、Ctrl+Alt+Backspaceキーの同時押しでPCの操作に戻る仕組みだ。一度PS3とつながってしまえば、入力のレスポンスなどに問題はなく、軽快に利用できた。

 VAIO Pは一般的な外付けBluetoothキーボードよりサイズが小さい割に文字入力が結構しやすいので、PS3コントローラーのそばに置いてもじゃまになりにくく、オンラインゲームやチャット、Webブラウザでの入力作業などに役立つ。Webブラウザではスティックやタッチパッドでポインター操作を行うことも可能だ。

 ただし、PCをキーボード代わりに使っているため、単体のBluetoothキーボードより消費電力がかなり高いことを考えると、常用するのはあまりおすすめできない。ちょっとした文字入力に使うには便利だが、日常的にオンラインゲームなどでキーボードを長時間使うユーザーは、単体のBluetoothキーボードをPS3に組み合わせるべきだ。


セットアップはウィザード形式で迷わず進められる

PS3側の機器登録画面に表示されるパスキーを入力する

リモートキーボード利用時はこの画面が表示され、PCの操作ができなくなる

 なお、このリモートキーボード機能は5月28日に公開された新バージョン(Ver.1.0.1.05240)により、iPadでの利用も可能となった(2010年5月31日/PC USER編集部追記)。

 そのほか、写真の管理/閲覧/編集用の「PMB VAIO Edition」、DLNA対応ホームサーバ/クライアントの「VAIO Media plus」、ワンセグ視聴/録画用の「VAIOモバイルTV」(VAIOオーナーメードモデルでワンセグ接続時)、PC内のコンテンツをPSPやXperiaで持ち出せるツールの「Media Go」、そしてオンラインメモ管理ツールの「Evernote for VAIO」といったソフトが用意されている。

 今回から追加されたEvernote for VAIOは、テキストメモや写真、音声、Webクリップなどをオンライン上で一元管理したり、スマートフォンなど他機器と同期できるEvernoteの基本機能に加えて、VAIO P内蔵のWebカメラで直接画像ノートを撮影できる「Web Cam Note」機能や、Quick Web AccessでWebクリップが行える「Web Clipper」機能が利用できるなど、VAIO独自の工夫も見られる。


 以上、VAIO Pに内蔵されたセンサーが提供する新機能とPS3のリモート操作、アプリケーション面での注目点をチェックした。レビュー後編では、実際のパフォーマンスやバッテリー駆動時間などをテストする。

*** 一部省略されたコンテンツがあります。PC版でご覧ください。 ***

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