レノボが「高性能タワー型」と自慢する「IdeaCentre K320」を試してみた:いまや貴重な“タワー”型(3/3 ページ)
レノボのコンシューマー向けデスクトップPCラインアップは、スリムタワー、液晶一体型が並ぶ。その中で数少ない“タワー”型「K320」の“使い勝手”は?
上位構成と下位構成、どちらを選ぶか?
ベンチマークテストの結果 | IdeaCentre K320(試作機参考記録) | |
---|---|---|
PCMark Vantage Build 1.0.2.0 | PCMark | 8287 |
memories | 4852 | |
TV and Movies | 5591 | |
Gaming | 5954 | |
Music | 7733 | |
Communications | 7281 | |
Productivity | 7281 | |
HDD | 5812 | |
PCMark 05 Build 1.2.0 | CPU | 8781 |
Memory | 9019 | |
Graphics | 4806 | |
3DMark 06 Build 1.0.2 | 1280×768ドット、nonAA、nonAniso | 3245 |
CINEBENCH R10 | Rendering(Single) | 3955 |
Rendering(Multiple) | 13900 | |
CINEBENCH R11.5 | CPU | 3.72 |
CrystalDiskMark3.0 | read Seq | 128 |
Read 512 | 48.39 | |
Read 4 | 0.59 | |
Read 4KQD32 | 1.522 | |
Write Seq | 124.2 | |
Write 512 | 66.13 | |
Write 4 | 13.81 | |
Write 4KQD32 | 1.331 | |
3DMarkVantage | Professional | 1149 |
Professional:GPU | 882 | |
Professional:CPU | 12682 | |
Entry | 6295 | |
Entry:GPU | 5382 | |
Entry:CPU | 12816 | |
StreetFighterIV | Score | 8647 |
AVERAGE | 44.31 | |
The Last Lemnant | 1280×720ドットフルスクリーン | 26.01 |
FINAL FANTASY XI Offical Benchmark 3 | LOW | 10402 |
High | 7370 |
IdeaCentre K320で導入されたユニークな機能がフロントパネル中央に設けられた「パワーコントロールスイッチ」だ。このスイッチによって、パフォーマンスと静音性能のバランスを変えた「Turbo」、「Auto」、「Cool」の3つのモードに切り替えられる。フロントパネルにはLEDが内蔵されていて、切り替えたモードにあわせて光る色と点滅周期が変わる(Turboモードは赤く光って明滅が早い。Autoモードは青くゆっくりと明滅する。Coolモードは点灯せず)。
レノボジャパンの説明によると、TurboモードはCPUの性能を常時100%とするもので、その代わりファンも回転を速めて騒音が大きくなる。逆にCoolモードは、CPUのパワーを50%以下に抑えることで、ファンの回転数も抑えて騒音を出さないようにする。Autoは、その切り替えをシステムの負荷にあわせて自動で行うとしている。
残念ながら、今回の評価作業で用いた機材が試作機で、モードの切り替えでどの程度パフォーマンスや騒音が変化するかを検証できなかったため、ベンチマークテストによる測定は、パワーモードが無効になった状態で行っている。また、試作機で測定した結果なので、ここでは参考値として紹介するにとどめておきたい。
せっかくのタワー型なら高性能構成が望ましい
IdeaCentre K320は、フロントパネルに用意された豊富なインタフェースやマザーボードエリアがクリアになってアクセスしやすいケース内部、工具なしですべてのスロットとドライブベイで増設作業が可能など、使い勝手とメンテナンス性に優れている。システム拡張についても、スロットの数による制約はあるが、PCIスロット1基とPCI Express x1スロット2基が利用できる。標準で用意されているグラフィックスカードを将来換装する場合でも、LowProfileモデルに制限されることがない。ノートPCや液晶一体型のみならず、スリムタワータイプのLenovo H320と比べても、その拡張性は優れている。
K320シリーズのラインアップには、搭載するCPU(Core i7-870とCore i5-750)とグラフィックスカード(GeForce GT 320とGeForce 310)、メモリ容量(6Gバイトと4Gバイト)、HDD容量(1Tバイトと500Gバイト)が異なる2モデルと、それぞれに、液晶ディスプレイ(上位構成モデルは23型ワイドの「Lenovo L2361p Wide」、下位構成モデルは21.5型ワイドの「Lenovo L2261 Wide」)をバンドルした2モデルの計4モデルが用意される。上位モデルに搭載されたGeForce GT 320はCUDAコア75基搭載、VP4実装とGeForce 310から機能と性能が格段に向上する。CPUもクアッドコア搭載8スレッド同時処理対応となる。液晶ディスプレイの有無はユーザーの環境や購入予算によって選択が分かれるが、性能を重視したいユーザーには、上位構成モデルがより適しているといえるだろう。
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