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「PCI Express 3.0はすでに普通」――レアさが急激に溶けていく自作市場古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

将来的にPCI Express 3.0をサポートするマザーのほか、1枚8Gバイトのメモリや低消費電力版Core i7のリテールボックスなど、これまでレアだったアイテムがハイペースで主流に向かっている。

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「ごく普通の選択肢になっていくでしょう」――Core i7-2600Sやパトリオット製8Gメモリが登場

ギガバイト「GA-H61M-DS2」

 先週、ギガバイトからmicro ATXサイズのH61マザー「GA-H61M-DS2」が登場した。PCI Express x16スロットを1基備え、アナログRGB出力にも対応する。また、次世代CPU「Ivy Bridge」との組み合わせで、PCI Express 3.0もサポートする仕様となっている。価格は5000円弱だ。

 PCI Express 3.0をサポートするマザーは、7月にASRockが「Fatal1ty Z68 Professional Gen3」を投入して以来、Z68マザーを中心にMSIやギガバイトもラインアップを増やしてきている。現行のSandy Bridgeとのコンビでは意味をなさないこともあり、“PCIe 3.0 Ready”に関心を寄せるユーザーは多くない。

 ツートップ秋葉原本店は「“固体コンデンサ使用”よりも重要視されないレベルですかね。まあ、今は3.0対応しているなら新しいモデルなんだなと思ってもらえるくらいの特徴でしかありません」という。2カ月のうちに、レアな特徴がごく普通の仕様と捉えられるようになっているわけだ。

 レアな存在が数カ月単位の時間で“普通”になるのは、自作PC界隈でよくみられる。その典型例が、TDP 65ワットの4コアCPU「Core i7-2600S」だ。4コアとHyper-Threadingを使った8スレッド処理が可能なLGA 1155のラインアップで、標準の動作ロックは2.8GHz。4カ月前に、PCパーツとのセット購入を条件に一部ショップでバルク品が販売された幻のCPUだったが、先週からリテールボックスが出回るようになり、単品が手軽に買えるようになった。価格は2万5000円前後となる。

 過去に同CPUのバルク品を扱ったドスパラ パーツ館は「Sandy Bridgeは現在でも最高パフォーマンスのCore i7-2600Kが一番人気ですが、TDPが95ワットと高いので、小型マシンや省エネマシンには不向きです。最近はmini-ITXサイズのZ68マザーも好調ですし、そこそこ高性能でTDPが低いモデルも盛り上がっているんですよ。そのあたりの事情を踏まえて、インテル側も当初予定になかったリテール版を出してきたということでしょう」と話していた。

 今後の“普通化”が確実視されているレアアイテムはほかにもみられる。特に注目されているのは、1枚8GバイトのDDR3メモリだ。9月初旬にサムスンからSO-DIMMとDIMMサイズのDDR3-1333モデルが、ともに2万6000円弱で登場。そして先週、パトリオットからも同様の8Gメモリが投入された。DDR3-1333 SO-DIMMの1枚モデルが2万3000円弱、2枚セットが4万2000円前後で売られたほか、DIMM形状のDDR3-1333は2枚セットが4万2000円前後、4枚セットが8万円前後の値を付けられている。複数のショップが取り扱っていたものの、入荷数が少ないため、すでに入手困難となっている。

 初回入荷分を売り切ったPC DIY SHOP FreeTは「ノートのメモリ増強に使う人が多いので、SO-DIMMタイプの注目度が高かったです。1枚8Gバイトとなると、32ビットOSでは半分の容量も使い切れないので、4Gバイトメモリのように一気に主流になるというわけではないでしょうが、数カ月もすれば珍しさもなくなる気がしますね。メモリ容量は2Gと4G、8Gバイトから選ぶ、みたいな感じになりそうです」と語った。

インテル「Core i7-2600S」(写真=左)。2011年5月にドスパラ パーツ館に入荷した、バルク品の「Core i7-2600S」と「Core i5-2500T」。2500Tのリテール版はまだみられない(写真=中央)。パトリオット製8Gメモリの売り切れを知らせるPD DIY SHOP FreeTのPOP(写真=右)


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