MADE IN JAPANの高品質を追求「派手さはないが、きめ細かい対応に自信」──富士通 PC冬モデル発表会:2011年PC秋冬モデル
富士通が2011年PC秋冬モデルを発表。改めて、すべて国内製造とする“MADE IN 出雲/伊達”を強くアピールし、2011年の冬商戦に挑む。
「2011年冬商戦向け新モデル」 MADE IN JAPANの日本生産高品質をアピール
富士通は10月4日、2011年PC冬モデル全7シリーズを発表。10月4日に開幕したCEATEC JAPAN 2011会場で製品発表会を行った。
富士通製PCは、開発、製造、サポートまですべてを日本国内でまかなう「国内一貫体制」を特徴とする。ノートPCは島根県出雲市の島根富士通、デスクトップPCは福島県伊達市の富士通アイソテックで製造され、それぞれを「出雲モデル」「伊達モデル」とプロモーションネームを付与。国内製造ならではのきめ細かさ、技術力の高さ、そして品質の高さを、最近特に強くアピールする姿勢をとっている。
中でも今回の注目モデルの1つ「FMV LIFEBOOK SH」は、世界最薄(2011年10月現在、13.3型サイズの光学ドライブ内蔵ノートPCとして)、人が乗っても大丈夫な「200キロfの耐面加圧」、6秒起動の「クイックスタート」、操作性をより追求した「ナチュラルフィットキーボード」、省電力設計など、同社独自の技術を多く取り入れた。分かりやすい派手さこそ少ないが、使って分かるMADE IN JAPANならの品質のよさを強く訴求する狙いだ。


PCは開発、製造、サポートまで国内一貫体制。ノートPCは出雲、デスクトップPCは伊達で製造し、開発拠点は川崎に。仙台、新潟、川崎、北九州に電話サポート窓口を設ける。FMV LIFEBOOK SHは、光学ドライブを内蔵で、23.2ミリの薄型、1.34キロの軽量ボディ、13.7時間の長時間動作を実現する

SSD搭載のSH76/Eで最短6秒でコールド起動する「クイックスタート」は、ファイルの読み込み順や構成を技術者が細かく調整し、「人が耐えられる(遅いと感じない)時間」と規定した6秒以内を目指して実現したという(写真=左)。キートップは平面でなくなだらかな逆球形状とし、入力性を向上させた。「タブレットなどタッチ操作が流行しているが、PCならではの作業を行う時は“やはり文字入力はPCでなければ”と思ってもらえる工夫を施さなければ、という思いで開発した」(齋藤本部長)富士通はなぜ個人向けPCや携帯電話・スマートフォンに力を入れるのか。富士通の佐相秀幸副社長はその理由を、
- 富士通の顔としてアピールできる、ユーザーにもっとも近い製品群のため
- 今後のサービス推進には、ユビキタスのデバイス/クラウドのバックヤード技術の高度な融合が必要。ユーザーが直接触れるデバイスはその第一歩となるため
- グローバルビジネスの第一歩にするため。富士通シーメンスを100%子会社化したこともふまえ、日本と欧米を視野に、日本/ドイツを2大拠点に年間1000万台体制を目標とする
とし、幅広いユーザーニーズに応じた個人向け製品を今後も注力して投入すると述べた。
「(MacBook Airの)薄さや価格帯に驚かされたが、私どもは(FMV LIFEBOOK SHで)光学ドライブを積んでここまで薄型、軽量、長時間動作の性能を実現した。実際の使い勝手を考えるとメリットになると考えている。確かにわくわく・どきどきという見た目の面はあるが、弊社は実用性も考慮した上で製品化したい。もちろんすべて完璧と思ってはいないので、今後とも常に追う立場、挑戦者の立場で取り組んでいきたいと思う」(富士通パーソナルビジネス本部の齋藤邦彰本部長)
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