「こういう奥深さも必要でしょう」――Sandy Bridge世代の「Xeon E5」が登場!:古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)
8コア16スレッド構成までそろえる「Xeon E5」シリーズが複数のショップに入荷。対応するマザーやCPUの挙動に関する情報が入り乱れているが、「それもアリ。それが自作」という声は多い。
8コア16スレッドでTDPは最大150ワット――超ハイスペックなXeon E5シリーズが話題に
先週、複数のショップで話題になっていたのは、インテルのサーバ/ワークステーション向けCPU「Xeon E5」シリーズだ。10種類以上のラインアップが一斉に出回っており、低消費電力版以外はリテールボックスが用意されている。実売価格は、出回った中の最上位「Xeon E5-2687W」が16万5000円弱で、最下位「Xeon E5-2603」が1万8000円弱。在庫はそれぞれ少数だ。
Xeon E5シリーズは、コードネーム「Sandy Bridge-EP」で知られるCPUで、Sandy Bridge-Eと同じLGA 2011に対応する。グラフィックス機能はなく、Xeon E5 2687Wのような8コア16スレッド構成から、Xeon E5 2603の4コア4スレッド構成まで用意しており、TDPも最大150ワット(E5 2687W)から最小70ワット(E5-2650L)と差が大きい。対応するチップセットは登場時期未定の「C600」とされるが、一部のSandy Bridge-E向けのX79マザーも対応をうたっている。
Sandy Bridge世代で初の8コアCPUとあって、反響は上々。なかでも各ショップで注目度が高かったのは、上位モデルのE5-2687W(3.1GHz/TDP 150ワット)や、8コア16スレッドで9万5000円前後と比較的安い「E5-2650」(2.0GHz/TDP 95ワット)、それに、8コア16スレッドながらTDP 70ワットの低消費電力を実現しているE5-2650L(1.8GHz)などだ。E5-2650Lは、ほかのパーツとセット販売前提のバルク品として、ドスパラ パーツ館が9万8000円で販売している。
こうした盛り上がりに呼応して、対応マザーやCPUの挙動に関する情報も飛び交っている。TSUKUMO eX.は「ウチはX79マザーでE5を使う際の動作保証はしません。動くには動くみたいですが、Windowsエクスペリエンスインデックスを更新しようとしたら落ちました。やっぱり一筋縄ではいかないんですよね。まあ、きちんと動けばものすごく速いので、分かっている人が買っていくという感じになっています」と話していた。
一方、ASRockのX79マザー「X79 Extreme 6」とE5-2650のセットを12万580円で売り出しているPC DIY SHOP FreeTは、「ASRockはXeon E5の対応を明記していますから。ただ、確かにどのメーカーでも大丈夫というわけにはいかないので、安心を求めてセットを注文される方は多いですね」という。
こうした対応環境の関する情報の混乱は、マニアックなパーツの登場時によく起きる。ただし、某ショップが「腕に自信がない人はまず購入しませんし、我々もそういう売り方はしないですから。先日E3-2687Wを買われたのも技術者の方でした。まあ、使い手を選ぶモノも扱うというのは、アキバの奥深さでもありますから、こういうパーツは今後も重要だと思います」と語るように、大きな問題になることはあまりないらしい。
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