定番Ultrabookが“フルHDのIPS液晶”で劇的進化――「ZENBOOK Prime UX31A」を徹底チェックする:2代目に死角なしか(3/5 ページ)
ASUSのUltrabookに、IPS方式のフルHD液晶を搭載した「ZENBOOK Prime」が登場。圧倒的な画面の美しさを手にして、先代機の弱点もつぶした新世代ZENBOOKから13.3型モデルをじっくり試した。
インタフェースはUSB 3.0ポートを2基に拡充
通信機能はIEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANと、Bluetooth 4.0を標準装備(Intel Centrino Advanced-N6235)している。従来通り、有線LANポートは本体には内蔵せず、USB接続の有線LANアダプタ(100BASE-TX対応)が付属している。
本体装備の端子類は、両側面に1基ずつのUSB 3.0(右側面は電源オフ時の給電対応)のほか、アナログRGB出力(Mini-VGA)、Micro HDMI出力(Type D)、マイク/ヘッドフォン共用端子を装備し、Mini-VGA接続のD-Sub 15ピン変換アダプタが標準で付属する。
この端子類の配置は先代機と同じだが、チップセットの世代交代に伴い、左側面のUSB 2.0がUSB 3.0に強化され、2基のUSBポートがどちらも「3.0」となったのは使いやすい。SDXC対応のSDメモリーカードスロットも備えている。
液晶ディスプレイ上部のWebカメラも高画質なHD Webカメラへと進化し、30万画素から92万画素に画素数が増えている。また、底面の内蔵ステレオスピーカーに加えて、世界的に有名なBang & Olufsen ICEPowerとの共同開発によるオーディオシステム「ASUS SonicMaster」も搭載し、エンターテインメントコンテンツがしっかり楽しめる。
プリインストールOSは64ビット版のWindows 7 HomePremium(SP1)を採用している。付属ソフトはASUS独自のユーティリティを中心にコンパクトにまとまっており、Microsoft Office 2010付属モデルは用意されていない。
主なスペックについては、旧ZENBOOK UX31E(UX31E-RY256)と比較できる形で表にまとめた。CPUと液晶ディスプレイ以外にも、通信機能、端子の内容など、かなりの部分で進化していることが分かる。
また、ノーマルの新ZENBOOK UX31A(UX31A-R5128)との違いは液晶ティスプレイとSSDのみ。液晶ディスプレイは1600×900ドットのTNパネル(輝度300カンデラ/平方メートル)、SSDは128Gバイトとなる。今回比較用に調達したUX31A-R5128は、SSDにSandForceのSF-2281コントローラを内蔵した「A-DATA XM11」を搭載していた。
13.3型ZENBOOKの新旧比較 | |||
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製品名 | ZENBOOK Prime UX31A | ZENBOOK UX31A | ZENBOOK UX31E |
型番 | UX31A-R4256 | UX31A-R5128 | UX31E-RY256 |
カテゴリー | 新ZENBOOK Prime | 新ZENBOOK | 旧ZENBOOK |
CPU | Core i7-3517U(1.9GHz/3.0GHz) | Core i7-3517U(1.9GHz/3.0GHz) | Core i7-2667U(1.8GHz/2.9GHz) |
チップセット | Intel HM76 Express | Intel HM76 Express | Intel QS67 Express |
グラフィックス | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 4000 | Intel HD Graphics 3000 |
液晶 | 13.3型ワイドIPS(LEDバックライト) | 13.3型ワイドTN(LEDバックライト) | 13.3型ワイドTN(LEDバックライト) |
液晶表示解像度 | 1920×1080ドット | 1600×900ドット | 1600×900ドット |
メモリ | 4Gバイト(PC3-12800) | 4Gバイト(PC3-12800) | 4Gバイト(PC3-10600) |
データストレージ | SSD 256Gバイト(SanDisk U100) | SSD 128Gバイト(A-DATA XM11) | SSD 256Gバイト(SanDisk U100) |
光学ドライブ | − | − | − |
通信機能(有線) | 100BASE-TX | 100BASE-TX | 100BASE-TX |
通信機能(無線) | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | IEEE802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | IEEE802.11b/g/n、Bluetooth 4.0 |
メモリーカードスロット | SDメモリーカード(SDXC対応) | SDメモリーカード(SDXC対応) | SDメモリーカード(SDXC対応) |
USBポート | USB 3.0×2 | USB 3.0×2 | USB 3.0×1、USB 2.0×1 |
Webカメラ | 92万画素 | 92万画素 | 30万画素 |
ディスプレイ出力 | Mini-VGA、Micro HDMI | Mini-VGA、Micro HDMI | Mini-VGA、Micro HDMI |
その他インタフェース | ヘッドフォン/マイク共用 | ヘッドフォン/マイク共用 | ヘッドフォン/マイク共用 |
キーボード | バックライト搭載 | バックライト搭載 | バックライト非搭載 |
サイズ(幅×奥行き×高さ) | 325×226×3〜18ミリ | 325×226×3〜18ミリ | 325×223×3〜17ミリ |
重量 | 約1.3キロ | 約1.3キロ | 約1.3キロ |
バッテリ駆動時間(充電時間) | 約8.5時間(約3.1時間) | 約8.7時間(約3.1時間) | 約8.1時間(約3.2時間) |
OS | 64ビット版Windows 7 HomePremium(SP1) | 64ビット版Windows 7 HomePremium(SP1) | 64ビット版Windows 7 HomePremium(SP1) |
バックライト付きキーボードを装備
キーボードは、6段配列のアイソレーションキーボードを搭載している。主要キーのキーピッチは実測で19(横)×17.5(縦)ミリだ。半角/全角キーや最下段のキーなど横幅が狭い(キーピッチ実測14.5ミリ)キーが一部にあり、カーソルキーのサイズも13(横)×8(縦)ミリと少し小さめだが、極端に打ちにくいキーはない。電源ボタンが右上のキーに割り当てられ、長押しで終了メニューが表示されるのは先代機と同様だ。
キーボードの固定はしっかりしており、あえて強く押せば、たわみをわずかに感じる程度だ。キートップには、よく見ないと分からない程度の緩やかなくぼみがある。キーのスイッチの感触は、MacBook Airと比べると反発がやや強めで、クリック感がしっかりある。長時間入力するにはMacBook Airのキーボードのほうが疲れにくいと感じるが、執筆業でもない限りは問題ないだろう。
キーボードのデザインは従来機と変わっており、キートップが黒になり、キーボードバックライトも加わっている。バックライトの光量はホットキーで調整できるが、欲をいえば、キーボードバックライトをオフにしたままにできるユーティリティなどがあるとよかった。
大きなクリックボタン一体型のタッチパッドを搭載
キーボードの手前には、105(横)×71(縦)ミリと大きなサイズのタッチパッドがある。先代機と同様、左右のクリックボタンはタッチパッドに統合されており、パッドの左下を押し込むと左クリック、右下を押し込むと右クリックが行える仕組みだ。
タッチパッドにはELANのドライバが導入されており、2本指でなぞることによる上下/左右スクロール、2本指の開閉による拡大/縮小、2本指をひねることによる回転、3本指スワイプによるページ送りといったマルチタッチジェスチャー機能が利用できる。
キーボードのホームポジション直下より少し右寄りにタッチパッドが配置されており、キーボード利用時は右手の手のひらが少し触れるが、タイプ中の誤動作を防止するSmartDetector機能も備わっている。
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