やっぱり欲しい!! 「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」まとめ:LionとWindows 7で性能チェック(2/2 ページ)
サーモグラフィ装置や測色器などを使って「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」の特徴をさまざまな角度から見てきた。最後のまとめとして、Mac OS X/Windows 7でのベンチマークテストの結果を掲載する。
MacBook ProらしいMacBook Pro
最後にバッテリー駆動時間にも触れておこう。まず、出張などの移動時に動画を見る場面を想定して、OS X Lion環境下で画面輝度とキーボードバックライトを最高にしたうえで、1分間のQuickTimeファイルを全画面で連続再生し、バッテリーが切れるまでの時間を手動で計測した。かなり厳しめの測定方法だが、結果は3時間48分と、余裕で1本、場合によっては2本の映画も十分視聴できる。
一方、Windows 7環境下では電源プランをバランス(画面輝度40%)にし、BBench 1.01(海人氏作)を用いて、10秒おきにキーボードを押下、60秒ごとに無線LANによるインターネット巡回を行う設定でテストした。こちらは出先でのWeb閲覧や文書作成を想定したもの。結果は5時間13分で、公称の最大7時間には届かなかったものの、移動の合間や次の打ち合わせまでの空き時間に作業をする、といった使い方であれば、バッテリー残量が心配になる状況はなさそうだ。
以上、4回に渡ってMacBook Pro Retinaディスプレイモデルを見てきた。昨今のノートPCとしてはかなり高額な部類に入る本機だが、コストパフォーマンスでいえば悪くない選択肢だ。Ivy Bridge世代のCore i7とKepler世代のミドルレンジGPU、Retinaディスプレイ、大容量SSDを、工芸品のように美しいアルミユニボディに詰め込んだ本機なら、18万4800円からという価格も納得できてしまう。
ただ、納得はできるけどやっぱり高い、高いけど欲しい、高い、欲しい、あー、誰か買ってプレゼントしてくれないかな、などともだえてしまうところも含めて、今回のMacBook Pro Retinaは、かつてプロフェッショナル用ノートとしてあこがれを抱かせたMacBook ProらしいMacBook Proといえる。
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