「Xperia Tablet S」徹底検証(後編)――“ソニーならでは”の付加価値に迫る:いよいよ明日発売!(5/5 ページ)
ソニーの第2世代目となるAndroidタブレット「Xperia Tablet S」が2012年9月15日に発売される。発売直前に独自のアプリ、サービス、機器連携をじっくりチェックした。
独自の付加価値で差を付けた完成度が高いAndroidタブレット
最後に発熱に関してだが、Video Unlimitedで購入した映画をしばらく試聴していたところ、ほとんど気になるような熱を持つことはなかった。40分再生後のボディ表面温度を放射温度計で計測すると、室温26度の室内で、液晶ディスプレイ面SONYロゴの辺りとその裏側が30.5度、その他は28.5〜29.5度だった。熱設計は実に優秀といえる。
2回に渡ってレビューをお送りしてきたが、カタログで見られるハードウェアスペックに突出した部分はない一方で、1つ1つ見ていくとハードウェア、アプリともにかなり力を入れて細部まで作り込まれていることに気付く。
高精度なタッチパネルによるタッチ操作のしやすさは確かに感じられるし、専用DSPでAndroidからオフロード処理させることで実現したサウンド機能などは、他のAndroidタブレットでは簡単にマネのできない部分で、大きなアドバンテージといえる。背面の折り返し部分をアクセサリとの固定に有効活用するといった機構も、かなり前の段階から並行して開発を進めてこないとできないことだ。
Xperiaスマートフォン、Sony Reader、nasneといったソニーの周辺機器をすでに持っている人はもちろんだが、持っていない人でも、スモールアプリやリモコン、ゲストモードなど、便利で実用的な機能がそろっている。ソフトやサービスまで含めた機能、使い勝手ともにAndroidタブレットとしては、極めて高い完成度を備えた製品だ。
実売価格は16Gバイトモデルの「SGPT121JP/S」が4万円前後、32Gバイトモデルの「SGPT122JP/S」が4万8000円前後、64Gバイトモデルの「SGPT123JP/S」が5万6000円前後と、Androidタブレットとしては安くはないが、こうしたソニーならではの付加価値を考慮すると、Xperia Tablet Sを積極的に選ぶ理由にもなるのではないだろうか。
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