第6回 Surface Proって「誰得」マシン?:「Surface Pro」の“ここ”が気になる(2/2 ページ)
「Surface Pro」の特徴や気になるポイントを追っていく本連載。今回は連載の総括として本機の強みと弱みを整理し、どういったユーザーに向くマシンか考察する。
Haswell版を待った方がいいのか?
前述の表からSurface Proの弱点は重さとバッテリー、そして発熱の3点にまとめられる。今後、本機がモデルチェンジし第4世代Core(開発コード名:Haswell)のCPUを搭載すれば、これらの弱点が改善される可能性は高い。それが仮に低消費電力のYシリーズなら、バッテリー動作時間は延びるだろう。
例えば、ソニーが欧州で発表したWindows 8タブレットの「VAIO Tap 11」は、第4世代CoreのYシリーズを採用し、Surface Proと同じ11.6型フルHD液晶ディスプレイを搭載しながら約780グラムと、従来のCoreプロセッサ搭載Windowsタブレットよりも大幅な軽量化を果たしている。
Haswell世代のCPUを搭載するという次世代機のうわさもあるが、上記のような進化はいわゆる“モバイラー”にとって魅力的、つまり現行のSurface Proと高性能Ultrabookとを比べて、Ultrabookを選ぶユーザーにとって特に魅力的なアップデートとなる。
もちろんUltrabookよりも現行Surface Proが魅力的に映るならば、次世代機を待たずに購入してしまうのもアリだ。Surface Proの価格は128Gバイトモデルが9万9800円、256Gバイトモデルが11万9800円となる。Officeを搭載する分、海外版よりも実質で2割ほど安いこの価格は「円高の時(1ドル=80円台だったころ)に価格を決定したから」と同社が言及していることを考えても、次のモデルは為替レートの恩恵が受けられず、お得感は弱まると予想されるためだ。
仮に現行のSurface Proを購入したとしても、今後のアップデートでさらに使い勝手は向上するはずだ。2013年10月17日にリリース予定の「Windows 8.1」では、Start TipなどUIの変更に加え、Windows 8向けアプリがマルチディスプレイ環境に対応し、アプリの複数表示が可能となるなど、マルチディスプレイ関連機能が強化される。移動中はタブレットとして、家やデスクではディスプレイに出力してデスクトップPCのように――とSurface Pro1台での運用もやりやすくなるだろう。
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