HDMI入力に対応したTOUGHPADで4K映像撮影が変わる:20型タブレットを外に持ち出す理由とは
HDMI 2.0映像入力インタフェースを搭載した20型ディスプレイ搭載TOUGHPADが登場。博報堂のプロが、TOUGHPADで変わる4K屋外撮影の可能性を示した。
累計販売台数200万を目指すTOUGHPAD
パナソニックは、6月23日にディスプレイ搭載堅牢タブレット「TOUGHPAD」シリーズの20型ディスプレイ搭載ラインアップに、新モデル「FZ-Y1CH」と「FZ-Y1CA」を追加した。出荷開始は8月25日の予定で、実売予想価格はFZ-Y1CHが36万円前後、FZ-Y1CAが33万円前後。
システム構成はほぼ共通する。解像度は3840×2560ピクセルでアスペクト比は15:10だ。10点同時に対応するタッチパネルを内蔵する。OSは64ビット版 Windows 8.1 Pro Updateを導入し、CPUはCore i5-5300U(2.3GHz/最大2.9GHz、2コア4スロット、最終キャッシュ3Mバイト)を搭載する。無線接続ではIEEE802.11a/b/g/n/ac準拠の無線LANとBluetooth 4.0が利用できる。
本体サイズは、475(幅)×334(奥行き)×12.5(高さ)ミリで、重さは、FZ-Y1CHが約2.33キロ、FZ-Y1CAが約2.3キロ。この状態でバッテリー駆動時間は約1.5時間としている。
両モデルには、本体搭載インタフェースとシステムメモリとストレージ容量に違いがあり、FZ-Y1CHはシステムメモリが8Gバイトでデータストレージが256GバイトのSSD、FZ-Y1CAはシステムメモリが4Gバイトでデータストレージが128GバイトのSSDになる。システムメモリはどちらも増設できない。
本体搭載インタフェースでは、FZ-Y1CHが、Type-AのUSB 3.0とSDメモリーカードスロット、Mini DisplayPort出力、スマートカードリーダ、そして、映像入力インタフェースとしてHDMI 2.0を用意するのたいして、FZ-Y1CAは、Type-AのUSB 3.0とSDメモリーカードスロットのみになる。加えて、FZ-Y1CHでは、オプションで用意する電子ペンにも対応する。
「これまで持ち出せる4Kモニタがなかった」
パナソニックは、発表当日に製品説明会を行い、新しく投入したTOUGHPADのコンセプトと特徴、そして、その特徴を生かした導入事例を紹介している。パナソニック AVCネットワークス社常務 ITプロダクツ事業部 事業部長の原田秀昭氏は、ITプロダクツ事業部の方向性としてこれまでの堅牢性に加えて4K技術を独自の強みとして法人ユーザーに集中することで業績が成長していると語っている。TOUGHPADシリーズは、堅牢タブレットという新しいカテゴリーを確立してグローバルで評価されており、その実績からパナソニックでは2016年度までに販売台数は累計100万台に達し、2018年度には累計200万台を目指すとした。
パナソニックAVCネットワークス社ITプロダクツ事業部4Kタブレット事業推進部 部長の宮下充弘氏は、今回投入したTOUGHPADで上位モデルになるFZ-Y1CHの特徴を紹介している。20型ディスプレイで解像度が3840×2560ピクセルの“4K”TOUGHPADは、すでに「UT-MA6」が登場しているが、FZ-Y1CHの特徴として、画像入力インタフェースとしてHDMIを搭載したこと、その、HDMIが4K解像度で60フレームレートを出力できるHDMI 2.0に対応していることを訴求する。なお、FZ-Y1CHでは、グラフィックスコアとしてCPUに統合したIntel HD Graphics 5500を利用しているが、ビデオプロセッシングにVIERAシリーズにも採用する専用エンジンを実装している。
HDMI 2.0の映像入力インタフェースを搭載したFZ-Y1CHの活用事例として宮下氏が取り上げたのが映像制作業界だ。4K動画の撮影現場において、ピントチェックのモニタとしてタッチ操作で画面をすぐに拡大できるほかに、可搬性のあるFZ-Y1CHが便利であることを訴求した。
説明会では、博報堂プロダクツ フォトクリエイティブ事業本部 REMBRANDT 部長でCM制作にも携わる西島英二氏がゲストで登場し、屋外におけるCM撮影において、これまで、屋外に持ち出せる4Kモニタがなかったが、FZ-Y1CHなら外に持ち出せる4K映像モニタとして使えるので、屋外における撮影作業が大きく変わる可能性があると述べている。
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