「Surface Book」はノートPCとして最上級の完成度か――USモデル先行レビュー:気になるdGPUの性能を明らかに(4/4 ページ)
Microsoftが“究極のノートPC”と自慢する「Surface Book」。米国で先行発売されたこの注目モデルを入手し、ノートPCとしての実力をチェックしてみました。
バッテリー駆動には注意が必要
最後にバッテリー性能についても触れておきます。実際の利用時間はもう少し使い込んでのレビューが必要ですが、カタログスペックではキーボード装着時のバッテリー駆動時間が約12時間(ビデオ連続再生の公称値)とされています。
とはいえ、バッテリーの大半はキーボード側(約51ワットアワー)にあるため、タブレット本体(約18ワットアワー)のみでの動作時間はかなり短くなることに注意が必要です。タブレット本体のみのバッテリー駆動時間は非公開ですが、体感的には2〜3時間でほぼ本体のバッテリーを使いきってしまいます。
タブレット本体は13.5型の大画面ディスプレイを搭載していながら、厚さ7.7ミリ、重さ約728グラムという薄型軽量ボディに仕上がっていますが、このようにバッテリー駆動時間が短くなり、キーボード側にあるdGPUやUSBなどの主要なインタフェースも使えなくなるため、利用シーンは限られるでしょう。
キーボードを装着したノートPCスタイルでは、本体サイズが約312.3(幅)×232.1(奥行き)×13.0〜22.8(高さ)ミリ、重量が約1516グラムとなります。「13インチMacBook Pro Retinaディスプレイモデル」に近いサイズ感(高さ18ミリ、重さ約1580グラム)なので、人によってはモバイルPCの対象内に入るでしょう。ちなみに、Surface Pro 4はType Coverと合わせても約1058〜約1078グラムの総重量で済みます。
Surface Bookのバッテリーで面白いのは、タスクバーにあるステータスです。タスクバー上のアイコンを見てみると、あたかも1つのバッテリー残量を表示しているように見えますが、アイコンをクリックして詳細を表示すると、2つのバッテリーそれぞれの残量を確認できます。
キーボード装着時は、キーボード右側面にある端子にACアダプターを接続すると、キーボードバッテリーと本体バッテリーがそれぞれ充電されます。逆にキーボードを切り離してタブレットにしたときは、本体側のキーボード接続端子にACアダプターをつないで充電することも可能です。こうしたハードウェアの設計はよくできてるなと感心しました。
バッテリーの消費に関しても、本体側のバッテリーを極力残しながら放電しているように見えます。充電はタブレット本体から、バッテリーの利用はキーボードからと優先度を付けてくれたほうが、いざタブレットだけで使いたいときにバッテリーが充電されていないといった問題を軽減できるので、ちゃんと考慮されているようです。
次回はタブレット編
かなり長いレビュー記事になってしまいましたが、ノートPCとして見たときのSurface Bookは、従来のノートPCと比較して遜色ないどころか、トップレベルの完成度だということが分かっていただけたかと思います。次回は、タブレットとして見たSurface Bookの性能をチェックしていきます。
なお、Surface Bookや最新ガジェット情報などは僕の主催するポッドキャスト番組「backspace.fm」でも毎週語っているので、興味がある方はこちらも聞いていただけると幸いです。
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