東大が1341台のMacを使う理由:並外れた運用と、けた外れの台数(2/2 ページ)
東京大学は学内の教育用計算システムを刷新し、新しいiMacを計1341台導入した。その理由を取材した。
NetBootからLocalBootへ 端末のパフォーマンスを最大化
2004年の導入当初はNetBootを使用してシステムを運用していたとのことだが、現在はLocalBootでの運用に切り替えたという。NetBootはOSイメージをサーバ側に持つため、ユーザーによる不正アクセスがローカルディスクに比べ困難、OSアップデートの一斉配信が可能などのメリットがあった。
LocalBootだとそれらのメリットはなくなってしまうが、一方でローカルのSSDにOSイメージを持つことで、ネット越しの起動よりも格段に高速になる。そのため、端末のパフォーマンスを考えてLocalBootに切り替えたということだ。その代わり、「vThrii」という仮想マシンモニタを採用することでシステムのさまざまなオペレーションを監視、操作することが可能になっており、高い安全性を担保している。
(初出時「V3」としていましたが、正しくは「vThrii」でした。お詫びして訂正いたします)
高いセキュリティ性 ただし……
―― システムが学生にハッキングされたような事例は?
柴山氏 私が着任してからはそういったことはないですね。しかし、セキュリティホールを見つけて報告してくれた学生はいます。これだけの人数がいますから、こういったことに長けた学生も中にはいるようです。
セキュリティに完璧なものはないし、東大生にかかればなおさらそういったセキュリティホールは浮き彫りになることだろう。
今回導入されたiMacは、CPUがIntelの第5世代Core i5 2.8GHzクアッドコア、メモリが16GB、SSDが256GB、ディスプレイがフルHDのカスタマイズモデルだ。これだけの環境があればほとんどのアプリケーションはぬるぬる動くことだろう。最新の環境で学ぶ、東大生たちのこれからに注目だ。
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