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安くなっただけじゃない? 第5世代「iPad」のバッテリー駆動時間を測定して驚いた(2/2 ページ)

第5世代の「iPad」は、同じ9.7型の「iPad Pro」と比べると、バッテリーの容量が約18%増加している。バッテリー駆動時間は従来と同じく最大10時間とされているが、実際にはどのくらい持つのだろうか。実験してみたところ、驚きの結果が……。

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追加実験でさらにスタミナが際立つ結果に

 この種のデバイスでは、内蔵バッテリーで8時間以上駆動すれば「朝から晩まで1日中使える」と表現することがあるが、その点、第5世代iPadは本当の意味で1日中使えてしまう。今回の実験では音量をゼロにしていたので、その点は差し引く必要があるが(後述)、予想をはるかに上回る駆動時間に驚きを隠せない。

 さて、そうなると気になるのが、同じく公称10時間のiPad Pro(9.7)は、同様の環境でどれだけバッテリーが持続するかだ。もしかすると今回の第5世代iPadと同じくらいバッテリーが持続するにもかかわらず、控えめに10時間という公称値を掲げている可能性もある。もしそうであれば、第5世代iPadだけ特筆すべき話ではなくなってしまう。

 そこで追加実験として、iPad Pro(9.7)と、こちらも同じく公称10時間バッテリー駆動の「iPad mini 4」の2機種についても、同一の環境で測定を行うことにした。購入して間もない第5世代iPadと違って、この両機種は購入からやや日数が経過しており、多少なりともバッテリーは劣化しているが、使用状態からして劇的に劣化していることはなく、影響は軽微だと考えられる。

iPad
手前から順に、第5世代iPad、iPad Pro(9.7)、iPad mini。なお、iPad Pro(9.7)はWi-Fi+Cellularモデルだが、LTE回線はオフにして実験を行っている

 さて、結論から言うと、バッテリーの持続時間はiPad Pro(9.7)が「11時間3分」、iPad mini 4が「11時間59分」となった。公称値の約1〜2割増しで、これならば「10時間」という表現に収まるだろう。

 前述のように、購入間もない第5世代iPadに比べるとバッテリーの劣化は皆無ではないだろうが、だとしても第5世代iPadの20時間51分との8〜9時間の差を埋めるには至らないはずだ。結果的に、第5世代iPadのロングバッテリーライフぶりが余計に際立つことになった。

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バッテリー駆動時間テスト結果の比較
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第5世代iPadのバッテリー情報(Lirum Device Infoで表示)。8827ミリアンペアアワー、3.73ボルト、32.9ワットアワーとなっている
iPad Pro(9.7)
iPad Pro(9.7)のバッテリー情報(Lirum Device Infoで表示)。7306ミリアンペアアワー、3.82ボルト、27.91ワットアワーとなっている
iPad mini 4
iPad mini 4のバッテリー情報(Lirum Device Infoで表示)。5124ミリアンペアアワー、3.82ボルト、19.32ワットアワーとなっている

バッテリーが劣化した旧機種の買い替えに好適

 今回の実験から分かるのは、第5世代iPadは外出先で長時間使いたいユーザーにとって、格好の製品である、ということだ。

 念のため、ヘッドフォンを装着した状態で音量「8」まで上げて再測定を行ったところ(最大値は「16」なのでちょうど半分ほどだ)、15時間を割ってしまったので、大ボリュームで動画や音楽を再生するといった極端な使い方だと、10時間を下回ることも予想される。

 ただし、仮に今バッテリーが劣化した古いiPadを使っているなら、本製品に買い換えることで2〜3倍もの時間、充電なしでiPadを使えるようになる可能性は大いにある。機能的には目玉がない第5世代iPadだが、少し見方を変えて、バッテリーが劣化した旧機種の買い替えを目的とするのであれば、コストパフォーマンスを考えても非常によい選択と言えそうだ。

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