「数」よりも「価値」――中国Huaweiが考えるPC事業の可能性:LTEモデルも「予定あり」(2/3 ページ)
中国Huawei(華為技術)がモバイルPC事業への本格参入を発表して約1年半が経過した。PC事業について、同社はどのような展望を持っているのだろうか。
「コンセプト」実現のためタッチ非対応となったMateBook X
―― 2017年の新製品のうち、MateBook Xがタッチ操作に非対応であることに(個人的に)ガッカリしました。ビジネスパーソン向けのノートPCにはタッチ操作のニーズはあまりないのでしょうか。
万氏 (タッチ操作のできる)スマホやタブレットが普及する中で、タッチ操作に対する強いニーズはあります。2017年の新製品では(初代MateBookの後継に相当する)「MateBook E」ではタッチ操作に対応した一方、MateBook Xではタッチパネルを搭載しましせんでした。MateBook Xは商品企画の段階でコンセプトとして「軽量型」とすることを決めていたため、タッチパネルを諦めたのです。
しかし、おっしゃる通り(タッチ操作に対する)ニーズはあるので(後継機では)対応する予定です。
充電器の互換性は「取り組みを進めている」
―― USB Type-C対応のHuaweiの製品は、PCでは「USB Power Delivery(USB PD)」準拠、スマホでは独自の「SuperCharge(スーパーチャージ)」と、対応する急速充電の規格が異なります。統一すれば利便性が高まると思うのですが、いかがでしょうか。
万氏 貴重なご意見に感謝します。
弊社は充電器(ACアダプター)の互換性に関して取り組みを進めています。現時点では、純正PC用充電器であれば、(USB Type-Cを備える)弊社のスマホでそのまま使えるようにしています。
購入意欲を高めるPCには3つの要素がある
―― 冒頭で「購買意欲を刺激するような製品が出てきていない」という話がありました。万さん個人の意見で良いので、どのようなものなら購入意欲を刺激すると思いますか。
万氏 人によって、どのようなものを買いたいかは変わってくると思う。
弊社の製品でいえば、MateBook E/Xはビジネスパーソン向けの製品です。私が思うに、そのようなユーザー群であれば、ビジネスシーンでの使用に耐えうる、PowerPointが問題なく使えるような「高性能」。IT製品という側面だけではなく、高いファッション性を持つ「見た目」、移動中でもしっかり使える「バッテリー持ちと経済性の高さ」の3点が重要でしょう。
MateBook Xは、まさにこのようなコンセプトを満たした製品で、後継機にもこの特徴を引き継いでいきます。
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