人気だった「Gentle Typhoon」が約10年振りに復活!――高まる光らないファンの需要:古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)
先週の新製品で最も話題になっていたのは、ADATAの「XPG VENTO PRO 120 PWM」だった。かつて汎用(はんよう)ファンの名品として人気を集めたNidec(日本電産サーボ)の「Gentle Typhoon」をベースにした12cmファンだ。
今週に登場した12cmファン「XPG VENTO PRO 120 PWM」は、ADATAとNidec(日本電産サーボ)が共同開発したモデルで、価格は3000円強(税込み、以下同)だ。
回転数はPWMモードで900〜2150rpm(±10%)、ノイズレベルは10〜28dBAとなる。最大風量と最大風圧は75cfm/3.15mmH2Oと高く、平均故障寿命(MTTF)も25度の環境で25万時間、60度の環境で6万時間と長い。ケーブルはデイジーチェーン対応となっている。
「光らないファンが伸びている」――XPG VENTO PROが早速ヒット
入荷したパソコンSHOPアークは「Gentle Typhoonは約10年前までサイズが扱っていましたが、全方位で高品質なファンの定番でした。最近は市場に出回ることがなかった、いわば伝説級のファンです。それがXPGブランドで復活したというわけですから注目度は高いですよね」と語る。
実際、店頭に並べた日から好調に売れているというショップも多い。人気の背景には高品質ファンへのニーズが高まっているトレンドもあるらしい。
TSUKUMO eX.は「一時期は光るファンの勢いに押され気味でしたが、最近は発熱量の高いパーツが増えてきたこともあって光らない高品質ファンの人気も高まっています。象徴的なのはNoctuaですけど、Thermaltakeの『TOUGHFAN 12』やクーラーマスターの『MASTERFAN SF120M』など、3000円前後で買えるモデルも増えて選択肢に厚みが出てきていますからね。XPG VENTO PROも間違いなく人気の一角を占めるでしょう」と高く評価していた。
続いては、グラフィックスカードの新モデルだ。
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