複数のショップでCPUシェアがIntelに逆転! 「Ryzen 5000シリーズがないから……」:古田雄介のアキバPick UP!(1/4 ページ)
Intelの次世代チップセットを搭載したマザーが次々に売り場を埋める中で、CPUの売れ行きに逆転劇が起きているとの話を複数のショップで聞いた。そして、デスクトップ版の第11世代Core iの登場時期の目処も見えてきた。
先々週から続き、Intel 500番台のチップセットを搭載したマザーボードが続々と登場している。
目立っていたのはギガバイトのATXモデル「Z590 AORUS ULTRA」で、価格は4万4000円前後(税込み、以下同)だ。16+1の電源フェーズを盛り込み、第11世代Core iと組み合わせると3本のM.2スロットが使えるようになる。Intel製チップを使った2.5GbEの有線LANとWi-Fi 6対応の無線LANチップも搭載する。
第11世代Core iは3月末にぎりぎりか――最近のCPU事情
多くのショップのマザーボード売り場にはIntel 500世代の製品がひしめいており、フルに性能が発揮できる同世代CPUの登場を万全の状態で待っている様子だ。
TSUKUMO eX.は「本当だったらもうCPUは来ていたんだろうなっていうそろい方ですよね。マザーボード各社がきっちり用意してきたところを考えると、Intelもこのタイミングを狙っていたんでしょう」とため息をついていた。
CPUの登場時期は、複数のショップの話を総合すると3月末となる見込みが高そうだ。あるショップは「ぎりぎりQ1(第1四半期)という感じですね。数量はまだ見えませんが」と話していた。
最新世代のCPUが入荷待ちとなっている事情は、Ryzen 5000シリーズが慢性的に枯渇しているAMDも同様といえるかもしれない。ただしこの状況において、CPUの売り上げに変化が生じている様子だ。多くのショップがIntelのシェアが上回っているという。6:4という声が多かったが、中には7:3というショップもあった。
「今、15万円でゲーミングPCを組むならGPUはGeForce RTX 3060の一択になるので、CPUは2万円を切るくらいのCore i5が人気です。第10世代Core iもこの状況下で価格が下がって買いやすくなっているので、けっこう健闘しています」(TSUKUMO eX.)
ただ、この逆転劇は一時的なものと見る向きが大半だ。別のショップは「Ryzen 5000シリーズがないからですからね……。価格帯ごとのCPU性能を考えると、潤沢にそろったらすぐにAMDが優位になると思います。つかの間のIntel天下でしょう」と冷静に話していた。
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