480×1920ピクセル表示のバータイプ小型ディスプレイ「KURO-MONI/8.8」を試して分かったこと:モバイルディスプレイの道(3/4 ページ)
玄人志向から、バータイプのモバイルディスプレイ「KURO-MONI/8.8」が発売された。8.8型と片手で持てる小型サイズながら、アスペクト比1:4の480×1920ピクセル表示を実現した実機を試した。
接続はHDMIのみで解像度選択の自由度は低い
では実際に使ってみよう。前述のように本製品がサポートするのはHDMI接続のみで、給電はUSBで行う。つまり2本のケーブルを接続することになるのだが、いずれも本体背面から上方向に伸びるように接続する。
これは下方向にケーブルが伸びるとスタンドと干渉するという理由もありそうだが、ケーブルの外皮が固いせいで、見栄えが悪いだけでなく、取り回しもよくない。ケーブル長もわずか50cm程度でPCのポート配置によっては届かないこともあるので、買い替えも視野に入れておくべきだ。
解像度は480×1920ピクセルで、Windows PCの側からは拡大率を調整できないため、PCと並べるとかなりフォントサイズが小さくなる。カスタムスケーリングで強制的に150%などにすると見やすくなるのだが、メインディスプレイの側も同じスケールが適用されてしまうので難しいところだ。
こういった点から、もしブラウザで何らかのコンテンツ、例えばSNSを表示するのなら、本製品で固定表示するためだけに標準とは異なる別のブラウザを用意し、表示倍率を本製品向けにカスタマイズしておくのが望ましい。これならば、メインディスプレイ側の表示に影響を与えることもない。
本製品は、一般的なモバイルディスプレイのようなOSDメニューを備えておらず、調整できるのは輝度だけだ。背面に空いている穴にピンまたはクリップを差し込み、繰り返し押すことによって、輝度が6段階で変化する。
設定した輝度は電源をオフにしても維持されるので、最初に一度設定すれば、それ以降は変えずに利用できる。固定設置ならばこれでも問題ないが、さまざまな場所に持ち歩いて使う場合、クリップやピンを携行しないと輝度調整できないのはやや困りものだ。もう少し簡単に切り替えられる仕組みが欲しかったところである。
関連記事
- アスペクト比37:10! 「横方向だけフルHD」の12.6型バー型ディスプレイ「LCD12HCV-IPSW」を試して分かったこと
アイティプロテックが発売するバータイプのモバイルディスプレイに、12.6型の新モデルが加わる。14型モデルとの比較を含め、実機を細かくチェックした。 - 究極のスリムさ? アスペクト比35:10! 縦横どちら向きにも設置できる14型の細長ディスプレイを試す
アイティプロテックの「14.0型バータイプ液晶モニター Screen Plus」(LCD14HCR-IPSW)は、独特の解像度を備え、さまざまな利用方法が提案できる極めてユニークな製品だ。実機を細かく見ていこう。 - バータイプ液晶で最強環境を実現! ウルトラワイドの「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」を満喫した
モバイルディスプレイを仕事や学習に使うだけではもったいない! 特にウルトラワイド画面のバータイプ液晶は、あのゲームに最適だ。ゲーミングPCで「ダライアスバースト クロニクルセイバーズ」を試した。 - 厚さ約6mmでタッチ操作にも対応! 銀色ボディーが目を引く15.6型モバイルディスプレイ「GeeMoni」を試す
「GeeMoni」(ジーモニ)は、Glotureが販売する15.6型のモバイルディスプレイだ。約6mmという圧倒的にスリムなボディーで、タッチ操作に対応した本製品を細かくチェックした。 - ViewSonic「VA1655」はスタンド込みのモバイルディスプレイなのに700g以下を実現! 縦置きでの利用も試してみた
ビューソニックジャパン(ViewSonic)の15.6型モバイルディスプレイ「VA1655」が登場した。ユニークな形状のスタンドを備えた実機を試してみた。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.