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一般公開された「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」 廃止される機能は?

10月1日(米国太平洋夏時間)に一般公開された「Windows 11 2024 Update(バージョン24H2)」には複数の新機能がある反面、廃止される機能もある。この記事では、一般的なユーザーに影響しそうな廃止機能について解説する。

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 既報の通りMicrosoftは10月1日(米国太平洋夏時間)、Windows 11の新バージョン「2024 Update(バージョン24H2)」をリリースした。

 本バージョンには複数の新機能や機能改善が盛り込まれた一方で、廃止された機能もある。この記事では、主な廃止機能を紹介する。

ワードパッド(ワープロアプリ)

 Windows 95やWindows NT 4.0以来、Windowsには「ワードパッド」というワープロアプリが付属している。このアプリでは主にリッチテキストファイル(RTF)に対応しており、Windows 10/11向けアプリでは不完全ながらWord(doc/docx)ファイルも読み込める。

 このワードパッドだが、2023年9月をもってアップデートを終了(停止)しており、Microsoftは利用を推奨していない

 そして、Windows 11 2024 Updateではワードパッドそのものが削除された。純粋なテキストファイルを扱う場合は「メモ帳」を、リッチテキストファイル(RTF)やWordドキュメント(doc/docx)を扱う場合は「Microsoft Word」や他のサードパーティー製アプリを利用しよう。

ワードパッド
Windows 11 2024 Updateでいよいよ廃止されることになった「ワードパッド」。以前のバージョンから更新すると、アプリ自体が削除される
Arm版
Snapdragon Xシリーズ搭載のCopilot+ PCには、Windows 11 2024 Updateが先行プリインストールされている。ワードパッドアプリを検索してみても、ご覧の通り引っかからない

Cortana

 Windows 10/11の音声エージェント「Cortana(コルタナ)」は、2023年春をもって単独アプリとしての提供を終了し、「Copilot(コパイロット)」に継承された。

 その後もアプリは一応残っていたのだが、Windows 11 2024 Updateではそれも削除される。

Cortana
従来のWindows 11にはCortanaアプリは残っているものの、「Cortana in Windows as standalone app is deprecated.(単独アプリとしてのWindowsにおけるCortanaは廃止されました)」と出て起動できない
Arm版
Snapdragon Xシリーズ搭載のCopilot+ PCでは、そもそもCortanaアプリが入っていない。なお、既存のWindows 11からアップデートした場合もアプリが削除される

ヒント

 Windows 10/11には、使い方や新機能を紹介する「ヒント(Tips)」アプリがプリインストールされてきた。しかし、本アプリは2023年11月をもってバージョンアップを終了して“非推奨”となった。

 そしてWindows 11 2024 Updateではヒントアプリ自体が削除された。ただし、ヒントアプリと同等の機能は、Webコンテンツとして提供されているので影響は少ないものと思われる。

ヒントアプリ
従来バージョンのWindows 11にはヒントアプリが存置されているが、既に開店休業状態でWeb版のヒントへの誘導のみがなされている
Web版
ということで、今後はWebからヒントを確認しよう

Windows Mixed Reality

 Windows 11 2024 Updateでは、Microsoftが開発したVRプラットフォーム「Windows Mixed Realty」へのサポートが削除されている。そのため、Windows Mixed Realityに対応するヘッドマウントディスプレイ(HMD)やコントローラーが利用できなくなった。

 Windows Mixed Reality対応デバイスを管理/設定する「Mixed Reality ポータル」アプリについては、Windows 11 2024 Update以降はプリインストールされない。ただし、従来のWindows 10/11からバージョンアップすると本アプリが残されることがある。バージョンアップ後は動かなくなるので、必要に応じて削除しよう。

Mixed Reality ポータル
Windows Mixed Reality対応デバイスを管理する「Mixed Reality ポータル」アプリは、今までのバージョンのWindows 11では稼働するが……
バージョンアップ後
Windows 11 2024 Updateを適用すると利用できなくなる。Windows Mixed Reality対応デバイスを使いたい場合は、従来バージョンを維持する必要がある

Dolby Digital(AC-3)

 Windows 10/11は、「AC-3」という音声コーデックをサポートしてきた。AC-3は米Dolby Laboratoriesが開発したもので、一般的には「Dolby Digital(ドルビーデジタル)」という名称で知られている。

 しかし、MicrosoftはWindows 11 2024 Update以降のバージョンにおいて、AC-3コーデックを削除することになった。そのため、OSのAC-3コーデックに依存するアプリ(Windows Media Playerなど)では、AC-3形式の音声が再生できなくなる

 ただし、以下のいずれかに当てはまる場合は、引き続きAC-3コーデックの音声を再生できる。

  • バージョン23H2までのWindows 10/11からアップデートした場合
  • PCメーカーがAC-3コーデックを添付している場合
  • アプリが独自のAC-3コーデックを使っている場合
AC-3について
Windows 11 2024 Updateからは、OSにAC-3コーデックが付属しなくなる。ただし、以前のバージョンのWindows 10/11からアップグレードした場合、あるいはPCメーカーがAC-3コーデックを付属している場合は引き続き再生可能だ(参考リンク

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