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ノジマ傘下入りが決まった「VAIO」の物作りはどうなる? 安曇野の本社工場を見学して分かったこと(4/6 ページ)

2025年1月からノジマグループに参画することが決まったVAIO。ノジマの傘下に入ることで、VAIOの“物作り”はどうなるのだろうか。ノジマグループ入りが発表された直後のVAIO本社を訪れ、工場を見学した感想を交えて考察する。

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完成後検査とソフトウェアのインストール/梱包

 組み立て工程が終わると、完成後検査とソフトウェアのインストールが行われる。

完成後検査
完成後検査の工程では、まず「マイク」「カメラ」「スピーカー」の検査を自動で行う。VAIO SX14-Rはマイクを3個に増やしており、PCの背面側から入力した音声にもノイズキャンセリングを適用できるが、それが問題なく動くかどうかもチェックする
検査の様子
検査の様子や結果はディスプレイで確認できる。カメラの性能検査にはAIを活用しているという
負荷検査
本体に処理負荷をかける検査。ここでは発熱状況やバッテリーの放充電などを検査を実施した上で、そのままプリインストールのOS(Windows)やアプリのインストールまで実施する。完了までには約2時間かかるという
銘板
バーコードを読み取ると、必要な(貼り付けるべき)ラベルが自動的に出てくる。ピンセットと治具を使って貼り付けていく
裏ぶた
ちなみに、VAIO SX14-Rからはモデル名などを記載した「機銘板ラベル」を廃止し、リアカバーへのレーザー刻印としている
外観検査
再度外観検査を実施し、本体カラーやキーボードの種類、ラベルの種類が間違っていないかを確認する

新しい最終チェック工程「FCC」

FCC
これは「FCC(ファイナルコンディションチェック)」の工程。その名の通り、梱包(こんぽう)を実施する前の最終確認工程で、VAIO SX14-Rから導入された
Feeling
これはキーボードの検査。VAIO SX14-Rからは、荷重の変化まで計測できるようにしている
Sound
こちらは音響関連の検査。専用装置を使ってファンの音やスピーカーの音などをチェックする
これは本体の外観をカメラで自動チェックする工程
キーボード
外観チェックは意外と細かく、キーボードの“高さ”までチェック可能だ
ブラック基調
余談だが、FCCで用いる検査機器もブラック基調となっている。LEDによるランプは積層信号灯の役割も果たしており、エラーが出るとグリーンがレッドになる
重量チェック
FCCの最終工程は「重量チェック」だ。重量によって部品が正しく搭載されているのかをチェックするのだという。VAIO SX14-Rの重量は、公称の最軽量構成で約999gとなっているが、この個体は「995g」で完成している
目視
梱包前には目視で再度チェックを行う
梱包の様子
VAIO SX14-Rの勝色特別仕様を梱包する様子。特別仕様だけに、パッケージも特別仕様だ
外箱
外箱に入れると、組み立て作業は完全に完了となる
出荷準備完了
梱包が完了すると、出荷工程に回される

「VAIO Vision+」の組み立て工程も紹介

 今回は、VAIO Vision+の組み立て工程も見学できたので合わせて紹介する。

基板
本社工場内で作られたVAIO Vision+の基板。4台分まとめて作られた基板は、あらかじめ1台分に分割された状態で生産ラインに届く
Before/After
ボディーへのプレス作業も、組み立て工程で行われる(左がプレス前、右がプレス後にロゴを貼り付けたもの)
ロゴ
プレスした部分に貼り付けるVAIOロゴ
スタンド
スタンドのパーツ
裏返す
一見すると変哲のないパーツだが、裏面にはモデル名などがレーザー印字されている
基板組み込み
本体に基板を組み込んでいる様子
スイッチ
写真の手前側は、輝度調整ボタンとなる。カーボンファイバーの立体成形が印象的だ
クッション
これは、液晶パネルと当たる部分に貼り付けるクッション材
カメラでの検査
本製品でも、カメラを使った組み付け検査が行われている
パネル
ボディーに液晶パネルを組み込む様子
シートベゼル
先ほどのVAIO SX14-Rでも使われたシートベゼルは、本製品で初めて使われたものだ
ラベル
ラベルを貼り付けると完成だ
カメラ検査
カメラとAIを使った表示検査。AIを活用した検査は、本製品から始まった
FCC
FCCは、VAIO Vision+でも採用されている
出荷待ち
梱包されて出荷を待つVAIO Vision+
利用シーン
VAIO Vision+の利用例

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