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「Next GIGA」に向けてPC周辺機器メーカーの動きも活発に さまざまな視点から教育の“質向上”を提案EDIX 東京 2025(2/3 ページ)

文部科学省が推進する「GIGAスクール構想」が2期目を迎えた。それに伴う学習用端末の取り換えは2025〜2026年度にピークを迎える。それだけに、学習用端末の周辺機器を取りそろえるメーカーの動きも活発だ。この記事ではそんな周辺機器メーカーの動向に注目する。

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エルモ:Android電子黒板やバッテリー駆動大型ディスプレイを展示

 テクノホライゾンは映像/ITデバイスを展開する「エルモ(ELMO)」ブランドとして電子黒板や大型ディスプレイなどを展示していた。

エルモブース
テクノホライゾンの「エルモ」ブース

 現在の主力製品の1つである電子黒板「ELMO Board」は、標準モデルに加えて「Google EDLA認証取得モデル」も展示していた。

 Google EDLA認証取得モデルは、その名の通りGoogleとEDLA(Enterprise Devices Licensing Agreement)を締結しており、「Google Play」から直接アプリをダウンロードできる他、Googleが提供する「YouTubeアプリ」やGoogle Workspace関連のアプリをプリインストールしている。Google Workspace for Educationを使っている学校の場合、このモデルを使うとより便利だ。

ELMO Board
ELMO Boardは、Google Play対応モデルも用意している

 また、変わり種として、バッテリーを内蔵した32型ディスプレイ「EL32M1 MOMOBo」も展示されていた。こちらは近くにコンセントがなくてもバッテリー駆動できるというメリットを生かして、文化祭などでサイネージ的に使うことも想定しているという。

EL32M1 MOMOBo
バッテリー駆動も可能なEL32M1 MOMOBo。公開授業(授業参観)の保護者向け案内というシチュエーションで展示されていた

TVS REGZA:非光沢ディスプレイをアピール

 TVS REGZA(旧東芝映像ソリューション)は、自社のTVに加えて電子黒板/大型提示装置を多数展示していた。

TVS REGZAブース
TVS REGZAブースの様子

 同社が特にアピールしていたのが、画面への反射を抑えたノングレア(非光沢)タイプのパネルを搭載する大型提示装置だ。通常モデルと一緒に上下に並べることで、周囲のライトの映り込みが大きく違うというデモを行っていた。

100型TV
4K Mini LEDを適用した液晶パネルを搭載する100型液晶TV「REGZA 100Z770N」。中には「TV機能がいるの?」と思う人もいるかもしれないが、普段は大型提示装置(あるいは玄関などのサイネージ)として運用し、災害など緊急時にTVの特番を流すというニーズがあるという
反射
ブースの展示で特に目立っていたのが、ノングレアタイプの大型提示装置だ。先述の通り、大型TVを大型掲示装置として運用するニーズがある一方で、液晶TVは照明の写り込みが起こりやすいグレア(光沢)加工のパネルを搭載するモデルが多い。選択肢として、ノングレアタイプの大型提示装置もあるということを訴求した格好だ
電子黒板
75型電子黒板「TD-E757TS」も展示されていた

さつき:AIアプリを動作可能な電子黒板を展示

 「ミライタッチ」ブランドの電子黒板を開発/販売しているさつきのブースでは、高機能な電子黒板の展示やデモを行っていた。

さつきブース
さつきブースの様子

 同社の「多機能タッチモニター」や「多機能インクルーシブ電子黒板」には、上下にカメラが内蔵されていることが特徴だ。上のカメラはTV会議用のWebカメラとして教室の様子を撮影でき、下のカメラは真下を向くように設置されており、いわゆる「書画カメラ」としてテキストや児童/生徒が書いた答案などを撮影できる。

65型のOSレス多機能タッチモニター「M65CMTS」は、本体の上下にカメラを搭載しており、本体下方のカメラは書画カメラの代わりに利用できる

 多機能インクルーシブ電子黒板は、Google EDLA認証を取得しており、Google Playからアプリを直接ダウンロードできる。これにより、単体でカメラで撮影した画像をAIによって説明させたり、リアルタイムに講演の文字を起こしたり、翻訳したりすることもできる。

M65CE3XE
65型多機能インクルーシブ電子黒板「M65CE3XE」はGoogle EDLA認証を取得しており、Google PlayからAndroid向けアプリをダウンロードできる。M65CMTSと同様に、上下にカメラが内蔵されている
AIアプリを使う様子
AIを活用するアプリをインストールしておけば、カメラで撮影した映像をAIで解説させたり(左)、講演の内容をリアルタイムに文字起こしして、さらに翻訳したりもできる(右)

シャープ:超大型ディスプレイにとどまらない多様な展示

 シャープのブースでは、超小型二足歩行ロボット「ロボホン」を使ったプログラミング学習に関する展示を始め、中学生/高校生向け辞書教材サービス「Brain+」に関する展示、超大型ディスプレイや電子ペーパーディスプレイの展示など、展示物の多様さが印象的だった。

シャープブース
シャープブースの様子

 以前から、シャープはロボホンを使ったプログラミング学習教材を展開しており、導入事例も増えているという。Brain+では、新機能として古文や英語の読解アシスト機能が追加された。

ロボホン
ロボホンを使ったプログラミング学習に関する展示。ブロックプログラミングやJavaScriptを使って動作をプログラム可能だ
Brain+
中学生/高校生向けの辞書教材サービス「Brain+」では、古文や英語の読解アシスト機能が追加された

 同社は2年前から電子ペーパーディスプレイ「ePosterシリーズ」の販売を開始しており、ブースには発売中のモデルに加えて、A2サイズのカラー電子ペーパーディスプレイも参考展示されていた。

 その他、55型Android搭載インフォーメーションディスプレイ「PN-ME552」や、COB方式LDを採用した110型の超大型LEDディスプレイなども展示されており、来場者の注目を集めていた。

ePoster
参考展示されていたA2サイズのカラー電子ペーパーディスプレイ。商品化する場合はePosterシリーズのラインアップの1つとなる予定だ
ePoster
ePosterシリーズの現行製品。校内の「随時変わるがリアルタイム性の薄い掲示物」の提示用途で引き合いがあるという
大型ディスプレイ
55型Android搭載インフォーメーションディスプレイ「PN-ME552」(左)と、110型COB方式大型LEDディスプレイ(右)は、いずれも主にサイネージとしての利用を想定している
3Dプリンタ
Bambu Labの3Dプリンタ「P1Sシリーズ」をソリューションとして展示していた
VR
参考出品されていた「超軽量VR HMD(ヘッドマウントディスプレイ)」は、メタバーススクールなどでの利用を想定しているそうだ
議事録作成支援Edge-AI
新製品の「議事録作成支援Edge-AI」の処理端末(左)と、実際の動作例(右)。その名の通りエッジ(ローカル)処理で文字起こしをするので、機密情報の漏えいリスクも軽減できる

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