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「GeForce NOW」がアップデート! ゲーミングPCがなくても高画質のローカルプレイが可能に レーシングホイールもサポート(1/2 ページ)

NVIDIAのクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」がサービスを順次アップデートしている。Ultimateプランでは「GeForce RTX 5080」相当のグラフィックスを利用できるサーバが用意され、より高精細な映像を楽しめるようになる。

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 既報の通り、NVIDIAは8月18日(中央ヨーロッパ夏時間)にクラウドゲーミングサービス「GeForce NOW」のアップデートを9月から順次進めることを発表した。

 同社は10月22日(日本時間)、日本の報道関係者向けに本件に関する説明会を開催した。GeForce NOWのアップデートは、カジュアルなゲーマーはもちろん、ガチなゲーマーににもメリットをもたらすことが分かった。

概要
GeForce NOWで行われたアップデートの概要

「GeForce RTX 5080」相当のグラフィックスを利用可能に(Ultimateプラン限定)

 GeForce NOWはデータセンターに設置されたサーバでゲームを実行し、それを動画としてクライアント端末にストリーミング配信することでゲームを楽しめる。これにより、ハイスペックなグラフィックス機能を持たないデバイスでも、グラフィックスの要件が厳しいゲームも快適に遊べるようになっている。

 従来、最上位プラン「Ultimate」(月額3580円または年額3万5990円)では「GeForce RTX 4080」相当のグラフィックスを利用できたが、今回のアップデートではUltimateユーザー向けに「GeForce RTX 5080」相当のグラフィックスを利用できるサーバ「GeForce RTX 5080 SuperPod」を用意し、一部のゲームタイトルで利用できるようになった。

 5080 SuperPodでは、BlackwellアーキテクチャのGPUで利用できる超解像/フレーム生成技術「DLSS(Deepl Learning Super Sampling) 4」を利用可能で、対応ゲームであれば4080相当のサーバを利用した場合と比べて平均フレームレートが最大2.8倍となる。

 また、5080 SuperPodではストリーミング可能な最大解像度とフレームレートが「5K(5120×2880ピクセル)/120fps」に引き上げられた他、プロを含むハイエンドゲーマーの利用を想定して「フルHD(1920×1080ピクセル)/360fps」「WQHD(2560×1440ピクセル)/240fps」のストリーミングも可能だ。フレームバッファは48GBを確保している。

SuperPOD
今回のアップデートでは、Ultimateプランの契約者向けにGeForce RTX 5080相当のグラフィックス機能を利用できるサーバ「GeForce RTX 5080 SuperPod」が用意された
ハイスペック
GeForce RTX 5080 SuperPodは、GeForce RTX 5080相当のグラフィックス機能を利用可能で、ストリーミング可能な最大解像度も引き上げられている
対応ゲームでは効果てきめん
GeForce RTX 5080 SuperPod対応で、かつDLSS 4を利用可能なゲームでは平均フレームレートが大幅に向上する

高画質ストリーミングを利用可能に(5080 SuperPod利用時)

 Ultimateプランで5080 SuperPodを利用する場合、より高品質なストリーミング「Cinematic Quality Streaming(CQS)」に対応する。

 CQSはローカルでゲームを実行した場合と同等の高画質をうたう。具体的には以下の要素に対応することで画質の向上を行ったという。

  • 色空間の拡大(YUV 4:4:4への対応)
  • 色深度の拡大(HDR10/SDR10への対応)
  • AV1コーデック+RPR(Reference Picture Resampling)でのストリーミングに対応
  • ディスプレイのDPI検知(画素密度に応じた映像の最適化)
  • 最大100Mbpsでのストリーミング対応
  • HUDシャープネス(ヘッドマウントディスプレイ利用時に映像の精細さを改善)

 特に効果が大きいのが色空間/色深度の拡大なのだが、その分だけストリーミング動画のビットレート(1秒当たりのデータ量)がどうしても増えてしまう。そこで5080 SuperPODでは最大100Mbpsでのストリーミング配信を行えるようになっている。一応、解像度/フレームレート別の“必須”帯域は以下の通りだ。

  • 5K/120fps:65Mbps
  • フルHD/360fps:55Mbps
  • WQHD/240fps:55Mbps
  • 4K/120fps:45Mbps
  • 3840×1440ピクセル/120fps:35Mbps
  • フルHD/240fps:35Mbps
  • フルHD/60fps:25Mbps
  • HD(1280×720ピクセル)/60fps:15Mbps

 もちろん、高画質配信を受ける場合はグラフィックスカード(またはCPU)の動画デコード支援機能も重要な要素となる。5K/120fpsのストリーミングを受ける場合、Windows PCでは以下のいずれかのGPUを搭載する必要がある。

  • NVIDIA:GeForce RTX 30シリーズ以降
  • Intel:Iris Plus Graphics以降
  • AMD:Radeon RX 7000シリーズ以降

 また、フルHD/360fpsまたはWQHD/240fpsのストリーミングを受ける場合、Windows PCでは以下のいずれかのGPUを搭載する必要がある。

  • NVIDIA:GeForce GTX 10シリーズ以降
  • Intel:Iris Plus Graphics以降
  • AMD:Radeon RX 5000シリーズ以降

 AV1コーデックでストリーミングを受ける場合は、AV1デコーダーを搭載しているGPUまたはCPU/SoCが必要だ。

高画質
Ultimateプランで5080 SuperPodを利用する場合、より高画質なストリーミングを受けられる
実例
説明会では、上のスライドと同じく「黒神話:悟空」(Steam版)でCQSのデモンストレーションを行っていた。左はAV1コーデックでYUV 4:2:0、右はH.265コーデックでYUV 4:4:4でストリーミング配信しているが、色空間の広い右側の方が明らかに明暗表現が精緻で、暗い所もハッキリと描画できている
AV1
AV1コーデック/YUV 4:2:0で4K/90fpsで配信した場合、必要な帯域は40Mbps弱となるが……
H.265
H.265コーデック/YUV 4:4:4で4K/90fpsで配信した場合、必要な帯域は90Mbps弱となる。なお、こちらの環境でAV1コーデックが使われていないのは「AV1コーデック」と「YUV 4:4:4伝送」の組み合わせの検証がまだ終わっていないという理由なので、もう少し時間がたてばAV1コーデックになる可能性もある
すごく……横長です
5K配信のデモでは、5120×2160ピクセルの有機ELパネルを採用した「LG UltraGear OLED 45GX950A-B」が使われていた
安定している
ストリーミングのフレームレートは120fpsで張り付いており、H.265コーデック/YUV 4:4:4のデータで35Mbps程度のビットレートだった

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