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Arm版Windows 11は“普通”に使えるのか? 「FMV UQ-L1」で試して分かった快適さと“鬼門”(2/2 ページ)

富士通クライアントコンピューティング(FCCL)のノートPC「FMV UQ-L1」を使っていると、アプリ面で困る面はほとんどないのだが、“特定の用途”で困ることは未だにある。今回は、その辺の話をしたい。

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サードパーティーアプリはおおむね対応 ATOKも基本的に快適

 先述の通り、Arm版Windows 11にはPrismというx86/x64エミュレーション機能が備わっているので、多くのアプリは快適に動作する。また日本マイクロソフトでも国内開発者に対してArmネイティブアプリの開発支援を行っており、日本市場固有のアプリでもネイティブアプリは増加傾向にある。

 筆者の仕事を踏まえると、ジャストシステムの「ATOK Passport」がArmネイティブ対応したことは、ArmアーキテクチャのWindows PCの実用性を飛躍的に高めてくれた。

 ATOK Passportの対応により、FMV UQ-L1を“仕事で”使う上での問題はなくなった(執筆/編集した原稿の掲載作業を除けば)。

入力
ご覧の通り、Armネイティブアプリの「メモ帳」でATOKを使えている。仕事上欠かすことのできない「共同通信社 記者ハンドブック辞書 第14版 for ATOK」もしっかりと機能しており、注意が必要な用字「筐体(きょうたい)」をしっかりと指摘してくれている
余談
余談だが、ATOK Passportのサブモジュールは全てx64エミュレーションで動いており、あくまでもIME本体のみをArmネイティブにしたようである

鬼門は「HDDレコーダーの番組再生アプリ」

 仕事で使う上ではほぼ困らなくなったFMV UQ-L1だが、プライベートで使う場合は1つ、非常に困ることがある。HDDレコーダーに録画したTV番組を見ることができないことだ。

 ネットワークを介してHDDレコーダーやTVチューナーにアクセスし、テレビ番組を視聴/再生する場合は「DTCP-IP」という著作権保護技術に対応する動画再生アプリが必要となる。Windows PC向けのアプリとしては、ソニーグローバルマニュファクチャリング&オペレーションズの「PC TV Plus」と、デジオンの「DiXiM Play」が有名どころである。

 これらのアプリは、著作権保護の処理においてCPUだけでなくGPUにも依存しているため、ArmアーキテクチャのWindows PCでは一切動作しない。厳密にいうと、両アプリ共にインストール自体は可能で、アプリも起動できるのだが、レコーダー/チューナーのコンテンツを再生しようとすると著作権保護エラーで起動できない

 約2年前にArmアーキテクチャの「Surface Pro(第11世代)」をレビューした時と、この状況に変わりはない。ATOKの問題が解消した今、MicrosoftとQualcomm、そしてQualcomm製SoCを搭載するPCを販売するメーカーは、ぜひ「録画したTV番組が見られない問題」「TVチューナーを使ったリアルタイム視聴ができない問題」をどうにかして解消するように、アプリ開発者に働きかけをしてほしいところである。

2年たっても変わらない
ArmアーキテクチャのWindows PCが本格的に展開されて時間が経過したが、未だにDTCP-IP対応の動画再生アプリは登場していない

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