さらば初期Windows on Arm 配信が始まったWindows 11「26H2」と次期「27H2」に向けた機能強化を考える:Windowsフロントライン(2/2 ページ)
Windows 11の最新アップデート「26H2」の一般提供が開始された。今回はマイナーアップデートに留まるが、初期のWindows向けArmプロセッサである「Snapdragon 850」をサポートする最後のOSバージョンとなる。次期「27H2」で予想されるOSコア刷新と今後の展望を解説する。
26H2での変更点と27H2について
基本的に、25H2などを継続利用しているユーザーにとって、26H2は大きな変更点はない。メジャーアップデート(大規模アップデート)を標榜しつつ、実際にはマイナーアップデートに近い内容だからだ。
ただ、「Windows K2」の改善プロジェクトを経て個々の機能はブラッシュアップが行われており、全体的にレスポンスが向上する改良が進められていると考えていい。
また、これは26H2のアップデート内容というよりは25H2からの継続アップデートに近いものだが、大きなUI/UX上の変更点としてはタスクバーのカスタマイズがある。タスクバーの上下/左右配置に加え、サイズ変更が可能なようだが、Windows 10以前に比べると自由度が少なく、旧OSを使い込んでいたユーザーほど不満点が多いとみられる。
このあたりも、じきに改善していくのかもしれない。レスポンス改善の一環か、スタートメニューのシンプル化なども特徴といえる。
この他、見た目や操作面での大きな変更は、例えばNetflixのようなアプリがOOBE(初期セットアップ)時点でMicrosoft Storeを経由せずしてインストールできたり、Windows XP時代から存在するWindows Media Player Legacyのスキン変更機能がサポートされなくなったりと、ユーザーによっては恩恵を受けたりデメリットだったりする内容があるようだ。
このように26H2全体で見れば細かい変更が多くあるが、全体に小粒という印象だ。しかし、次期27H2ではOSコアが刷新されるため、UI/UXはともかく、内部的には大きく変化するとみられる。
以前にもレポートしたように、現在Windowsの最新開発ビルドはWindows Insider ProgramのExperimental Channel(Future Platforms)で2026年9月11日に配信されている「Build 29667.1000」だが、これは「Rubidium(ルビジウム)」の開発コード名で呼ばれる開発サイクルで作業されているものだ。
Snapdragon X2シリーズやNVIDIA RTX Spark向けに提供されている26H1は「Bromine(臭素)」に属しており、現行のx86系プロセッサに提供されている26H2のGermaniumとは別系統となっている。
最先端の開発ビルドは「Windows vNext」などの名称で呼ばれたりするが、この現在の2系統に分かれているOSコアは、27H2のタイミングで統合されるというのは前にレポートした通りだ。
Windows Centralのザック・ボーデン氏によれば、27H2は「Strontium」(ストロンチウム)ベースのOSコアになるという。
ストロンチウムは原子番号38のアルカリ土類元素で、カルシウムに近い性質を持つとされる。Microsoft内部ではWindowsの開発サイクルとして「1セメスター」(Semester:6カ月)単位でコードベースを管理しており、26H1に相当する期間はBromine(Br)、26H2に相当する期間は本来はKrypton(Kr)が相当するが実際のリリースはGermanium(Ge)、27H1に相当する期間はRubidium(Rb)、そして27H2がStrontium(Sr)となる。
ユーザー側には内部開発コードの名称はあまり意味を成さないが、どの開発サイクルのOSコアが採用され、現在使っているものから変更されれば内部は大きく変わる……という認識でいいだろう。
結果として何が起こるのかといえば、前述のSnapdragon 850のサポート終了など、ハードウェアやプラットフォームの世代交代がこのタイミングになる可能性が高いということだ。
現在、AIエージェント時代に向けてWindowsの改良を進めているMicrosoftにしてみれば、このタイミングで内部最適化やそれに向けた新機能を載せてくると考えるのが自然だろう。それが“新しいWindows”となるのかは不明だが、2028〜2030年くらいにリリースされるPCをターゲットにした機能改良が行われるのが27H2だと予想する。
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