PUPdate流 HDD大研究

HDD大容量化を牽引する日本マックストアの代表に製品戦略を聞く(2/2)

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 「Maxtorの特徴のひとつとして、“大容量”というキーワードを挙げることができます。Maxtorは、プラッタ1枚の“1枚板”、あるいはもっと極端になると“半枚板(プラッタの片面しか使わない)”といったエントリークラスドライブでもパイオニアであり、またそのまったく逆に大容量でも常に業界をリードしてきました。つまり、常に他にはない、ユニークな製品を供給していくつもりで、その結果として“大容量”を常にキーワードとして取り組んでおります」


1万5000回転というモーターバイク並みの回転速度を誇る「Atlas 15k」(写真右)。プラッタが小さいのがわかる

 MaXLineでは300Gバイトのタイプも発売されていますね。

 「昔だったら“そんなに要るの?”と言われるような容量ですが、昨今のように動画などのAV系データが使われるようになると、それこそ300Gバイトでもまだまだ足りないというような状況になってきていますから、今後とも当社の特長を活かして大容量化を進めていきたいと思います」

 今後も着実に大容量化は進むのでしょうか?

 「そうですね。業界のHDDの容量増加の進歩は、以前でしたら年間140%増だったのが最近ではすこし落ちてきて年間80%増くらいになってきていると思います。しかし、今後とも増加していくことは間違いないと思いますし、それに沿った製品を出していくでしょう」

“Maxtorさん”の作った“産直”外付けHDD

 最後に今後の展開とユーザーへのコメントをうかがってみた。

 「HDD専業メーカーとしては、HDDをもっともっと使って欲しいということです(笑)。PCマーケットと比較すると、幸いにしてコンシューマーエレクトロニクスなどの製品が立ち上がりつつあり、HDD市場への期待が持てます。また、外付けタイプのドライブもPC等のデータを保存するための機器として、以前より使用していただけるようになってきております」

 昨今のPC出荷時のHDDの大容量化に伴い、HDDのバックアップにはHDDしかないような状況ですね。

 「これだけ大容量化が進むと、ほかのメディアでバックアップを行うのは非常に難しく、HDDのバックアップはHDDでしか取れない……という時代になってきております。外付けタイプのPersonal Storageシリーズを使っていただけると、USB 2.0&IEEE1394のDualインタフェースで、大容量の高速バックアップが可能になっています」

 「よくブランド米などで“○○さんが作った”というものがありますが、これはその伝で言うと“HDDメーカーのMaxtorさんが作った外付けHDD”ということになります(笑)。HDDメーカーが直接外付けHDDをリテール販売しているのは日本では、Maxtorくらいではないでしょうか。中身まで責任を持つHDDメーカーの外付けHDDということで、安心して大容量のHDDを利用していただければと思います」

[河野寿, ITmedia ]

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