街のお気に入り情報をiPhoneで書き込み、ユーザー間で共有――東京急行電鉄らが実証実験
12月1日から東京・渋谷駅周辺で、iPhoneを活用した街なかソーシャル・ブックマーキング「pin@clip ピナクリ」の実証実験が開始された。
東京急行電鉄は、NEC、大学共同利用機関法人情報・システム研究機構国立情報学研究所、東急エージェンシーと共同で、街なかソーシャル・ブックマーキング「pin@clip ピナクリ」の実証実験を12月1日から渋谷駅周辺において開始する。
この実証実験は、経済産業省「平成21年度 ITとサービスの融合による新市場創出促進事業(e空間実証事業)」の一環として採択された、東京急行電鉄の事業「ぷらっとPlat」における渋谷モデルサービスとして、2010年3月10日まで実施される。
pin@clip ピナクリは、渋谷に来た人たちが街で気に入った情報をiPhoneから書き込み、ユーザー間でシェアできるiPhoneアプリケーションのサービス。利用者は渋谷の好きな場所にお気に入り情報「pin」を位置情報付きで埋め込むことと、気になった情報を「clip」することで、渋谷を離れてもそれらを閲覧できる。利用者の位置、時間などに応じてAR(拡張現実)、マップ表示などのインタフェースを活用しながら渋谷駅周辺の情報を提供するほか、東急ハンズ渋谷店店内では、売り場に応じた関連情報を提供する。
pin@clip ピナクリ上では、来街者や地域住民が記録する位置情報付きのお気に入り店舗やスポットの情報に加え、店舗からのリアルタイムのお勧め情報、渋谷で行われる映画・ライブ・イベントなどの情報を確認できる。また実験では、ARを用いたイベントや、渋谷駅ハチ公広場周辺で視聴できるエリア限定のワンセグ番組配信(エリアワンセグ)の実施も予定している。
pin@clip ピナクリアプリケーションは、App Storeから無料でダウンロード可能。なお、 pin@clip ピナクリのウェブサイトでは、12月18日までこの実証実験のモニターを募集している。
関連記事
- 特集:“位置情報連携”で進化する、モバイルサービスの今とこれから
- ARは手段の1つ――KDDI研 小林氏に聞く「実空間透視ケータイ」の“その先”
ARアプリとして注目を集める「実空間透視ケータイ」だが、研究の根底には「ケータイの中のセンサーの用途を広げよう」という思いがあった――。ユーザーそれぞれの「実空間」を読み解いた先にあるサービスとは? KDDI研究所の小林亜令氏に、センサー活用の現状と将来を聞いた。 - “ソーシャルAR”強化した次期「セカイカメラ」――頓智・がイベントで披露
頓智・が、大幅な機能拡張が予想される「セカイカメラ」の“バージョン2.0”をイベントで披露する。また、サードパーティーに向けて公開するAPI「Open Air」の詳細や、世界展開に関する情報も明らかになるようだ。 - iPhoneと位置情報の連携で「感性に響く最先端の館内案内」
相田みつを美術館で、クウジットの位置検出技術「PlaceEngine」を使ったiPhone/iPod touch向け施設案内アプリ「DaMoNo」が提供されている。ユーザーの“居場所”に合わせて配信情報を自動でコントロールし、“親切でじゃまにならない”館内案内を目指した。 - 拡張現実で東大キャンパスツアー――KDDIの「実空間透視ケータイ」で
博報堂DYが、KDDIの「実空間透視ケータイ」を使った実証実験として、東大キャンパスツアーを実施。AR技術の広告領域への活用を検証する。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.