ISID、Micelloと共同で屋内位置情報サービスの実験を開始
電通国際情報サービス(ISID)が米Micelloと共同で、屋内位置情報サービス市場を開拓する「eSPACE プロジェクト」を発足。屋内位置情報サービスの実証実験を開始する。第1弾として、「ワイヤレスジャパン2010」で展示会場マップを提供し、利用者の意見を募る。
電通国際情報サービス(以下ISID)は7月8日、米Micelloと共同で、屋内位置情報サービス市場を開拓する「eSPACE プロジェクト」を立ち上げると発表した。同プロジェクトは7月14日から16日まで東京ビッグサイトで開催される通信業界の展示会「ワイヤレスジャパン2010」のISIDブースで紹介される。プロジェクトでは今後、商業施設などでの実証実験を行い、屋内位置情報サービスの事業化を検討していく。
ISIDは同社のクラウドソリューション「CLOUDiS」を拡充させる一環として、位置情報に基づいたユーザーの行動履歴や購買履歴の蓄積・分析サービスを検討しており、高精度な屋内マップサービスを米国で展開しているMicelloとの共同プロジェクトに踏み切った。Micelloはプロジェクトを通じて、日本における屋内位置情報サービスの提供を検討する考え。
両社は今後、大規模商業施設などの協力を得てサービスの実証実験を行う。実験の第1弾として、ワイヤレスジャパン2010の会場で、Micelloが構築したスマートフォン対応の展示会場マップを来場者に提供する。ISIDブースでデモンストレーションも実施し、来場者の意見を収集する。
また、AO、秋葉原UDX、ヴィーナスフォートなどの施設が今後の実証実験に参加する予定。実験を通じて、スマートフォン利用者や商業施設内のテナントの意見を集めるとしている。
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