Qualcomm、Android向けARアプリの開発キットを公開:アプリコンテストを開催
Qualcommが、同社が提案するARサービス向けアプリの開発キットを公開。このSDKで開発したAndroidアプリのコンテストを実施する。
米Qualcommが、同社が推進するARサービス「Vision based Augmented Reality」(以下、Vision Based AR)に対応するAndroidアプリを開発するためのSDKを公開した。同社サイトから無料でダウンロードできる。
Vision Based ARは、カメラを通じて見たものにグラフィックを重ねて表示する方式のARサービス。端末側では、カメラを通じて得られたデータを処理することで対象物を認識し、対象物にひも付いたグラフィックをディスプレイ上に表示する。
ARのグラフィックを表示するには、画像の取得やマーカー検出、CG合成を瞬時に行うなどの処理が必要になるが、昨今のAndroid端末にはこうしたデータ処理をこなせるプロセッサやグラフィックエンジンを組み込んだチップが搭載されるなど、ARアプリを展開する環境が整ってきたことから、SDKを公開したという。
Qualcommは米ゲームメーカーのMattelとともに、Vision Based ARに対応するゲームをリリースしており、今後も積極的に製品開発に取り組む考え。また、ゲームとインタラクティブメディアの開発を目的とした「Qualcomm Augmented Reality Game Studio」(クアルコムARゲームスタジオ)の設立に向け、AR技術の研究で知られるジョージア工科大学と提携することも発表している。
なおQualcommでは、AR SDKで開発したアプリケーションのコンテスト「2010 Augmented Reality Application Developer Challenge」を開催。11月15日に募集サイトをオープンし、2011年1月7日まで作品を受け付ける。賞金は、1位が12万5000USドル、2位が5万USドル、3位が2万5000ドルで、入賞者はスペインで開催されるモバイル関連イベントの「Mobile World Congress 2011」で発表する。
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