ニュース
屋内外で高精度な位置情報サービスを――NECらが実証実験
屋外から建物の中に入っても、連続して精度の高い位置情報サービスを――。NECらが、センサーやカメラ、準天頂衛星などを組み合わせた高精度位置認識技術の実証実験を行う。
屋外から屋内に入っても途切れなく高精度な位置情報サービスを――。YRPユビキタス・ネットワーキング研究所とNECが、商業施設を使った高精度位置認識技術の実証実験を実施する。
これは、総務省の委託研究プロジェクト「高精度位置認識技術の研究開発」の一環として実施するもの。位置情報測位は、GPSを使って測位する屋外からGPSの電波が届かない屋内に入ったとたんに精度が下がり、連続して高精度な測位を行うのが難しいのが現状だ。
YRPユビキタス・ネットワーキング研究所とNECは、携帯電話のセンサーやカメラ、Wi-Fi、準天頂衛星を使った測位などの技術を組み合わせて、さまざまな環境下で連続的に歩行者の位置を高い精度で認識する技術の開発を進めてきた。
このほど、ユビキタスIDセンターが標準化を推進するucodeとユビキタスID技術を両社の技術と連携させ、人の位置情報を活用するさまざまな情報サービスを効率的に構築できるプラットフォームが開発されたことから、実証実験を行うことになった。
実証実験は、千葉県の三井ショッピングパーク ららぽーと柏の葉で2月20日、2月22日から25日にかけて実施。視覚障害者向け音声ナビゲーションとAR型ショッピングガイドサービスの検証を行う。
関連記事
- 「みちびき」と「IMES」使った屋内外測位の実証実験 北海道で
既存のGPSでは難しい屋内外のシームレスな測位による位置情報サービスの実現を目指し、北海道の「網走監獄」で実証実験が始まる。屋外測位に準天頂衛星「みちびき」、屋内測位に「IMES」を活用。 - “もっと日常にARを”――普及に本腰のau、サービス開発を支援
KDDIがARサービスの開発支援に乗り出し、普及に本腰を入れる。ARプラットフォーム「SATCH」を立ち上げ、短期間で容易にサービスを開発できる無料のSDKとビューワアプリを提供。“まだARを知らない層”に響くサービスの開発を目指す。 - GPS使えぬ場所でも測位 歩幅や方角をケータイで推定――KDDI
KDDIがワイヤレスジャパン2010で、KDDI研究所が開発している6軸センサーを活用したケータイ向けデッドレコニングの技術を披露した。ユーザーの歩幅や方向をセンサーデータから推定し、累積的に現在地を推測するという。 - 「位置情報」を軸に動き出す、新時代のモバイルビジネス
ここ最近、新たな取り組みが相次いでいる“位置情報とモバイル”の連携サービス。課題となっていた「常時測位」と「屋内測位」の課題が解消しつつあることから、サービスが立ち上がり始めたのだ。利用者が常に身につけている“ケータイ”に“今”“どこで”という情報が加わることで、新しいビジネスが生まれようとしている。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.