フランクフルトモーターショー!「Fiat 500(チンクエチェント)編」+D Style モテるクルマの選び方(1/2 ページ)

» 2007年09月28日 12時00分 公開
[今井優杏,ITmedia]

 前回のフェラーリに続き、今回も陽気なイタリアンカーから、私がフランクフルトショーで最も楽しみにしていたクルマをご紹介しましょう!!!……と言っても、ワールドプレミアではありません。

 「なあんだ……」なんて言わないで!! 今回は世界で最も注目されるミニカー、すでに本国では発売され、その発表会は国民を挙げてのお祭りだったという、「Fiat 500(チンクエチェント)」!! 日本未導入車ですが、その人気と注目はすでに自動車雑誌でも特集を組まれるほどです。

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 日本では、「ルパンのクルマ」としてお馴染みのこのチンクエチェント。

 私も大好きで何度も繰り返し観たアニメ、「ルパン三世カリオストロの城」でルパンの愛車として登場する、あの黄色いクルマです。

 ルパンとともに野を越え山越え旅を共にし、クラリス姫を救出する際はキズだらけになりながらもNASCAR並のサイドバイサイド・カーチェイスを繰り広げるアレ!!

 ま、実際のチンクエチェントは「笑っちゃうくらいに遅い」といわれていますが、このアニメにより、日本ではクルママニアではない人にも広く知られている、稀有なクルマだといえるでしょう。

 これに登場するのは1957年から1977年まで製造された、「Fiat NUOVA 500(新フィアット500)」で、2代目チンクエチェント(ちなみに、1代目は1936年に発売された、トポリーノと呼ばれるクルマでした。かなりオールドカー的な顔つきですが、当時は斬新だったそう)。

 この2代目「NUOVA500」は世界中に熱狂的なファンを持ち、今も大切にレストアして乗る愛好家が日本にも数多く存在します。

 もちろん本国イタリアでもその人気は健在。

 ですから、この2代目「NUOVA500」の発売50周年である2007年の3月に発表された「新チンクエチェント」の発表会は、トリノオリンピック以上に国民が熱狂したと伝えられています。


photo イタリアの街角で見かけた「Fiat NUOVA500」。非常に状態もよかったこのNUOVA、これがルパンのクルマです! 絵になるスタイリングはまるでポストカードのよう

 私もイタリアに旅行した際、民家の庭に可愛く停めてあるNUOVA500を発見し、とってもうれしくなったこともありますし、日本では自宅近くで何度か見かけています。

 そのたびになんとなく笑顔になれるカワイイヤツ。

 ぜひ、新しいチンクエチェントを実際に見てみたい!! と、発表された3月から恋焦がれていました。だって私はFIATオーナー。気になりますとも!


photo 見て!! もうすでに発売されているにもかかわらず、ブース前は大変な混雑です。その向こうに見えるのが……巨大チンクエチェント!!

 足取り軽くフランクフルトショーのFIATブースに差し掛かったとき、ありえないモノが目に飛び込んできました。

 「で、でかっっっ!!」

 そう、私の身長をはるかに超え、会場の天井にまで到達するほどの大きさで造られていたのは……。

 まぎれもない、あの、ちっちゃくってカワイイはずのチンクエチェント!! 全長……18メートルくらいはありましょうか、それはまるでドラえもんのビッグライトで巨大化しちゃったようなリアルさで造られた、「巨大チンクエチェント」でした。


photo タイヤがスライドすると、実物が顔を出しました。憎い演出に感動!

 「むむむ……??」

さらに人ごみをかき分けブース内に入ると全貌が明らかになりました。そのタイヤが左右にスライドして、そこからホンモノのチンクエチェントが登場するではありませんか!!!

 しかも間隔をおいて、タイヤのドアがスライドするたびに違うカラーリングのチンクエチェントが……。まるで遊園地のアトラクションのように、くるくると3台のデモカーが前輪から入っていき、後輪から出てくるしくみでした。

 「か、かわいすぎる〜〜〜!!!」

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