暖冬とはいえ、冬は寒い。吐く息は白く、夜明けは遅く、日没は早い。朝、布団からはい出すだけでも一苦労な季節なのに、ましてや自転車に乗り、体ひとつで風を切って走るなんて考えただけでも寒い……その気持ちはとてもよく分かる。
かくいう筆者も、正直なところ冬の自転車は苦手。凍えるつま先の痛み、感覚が無くなる指先、耳のしもやけ、止まらない鼻水、ガビガビになる袖……と、出社拒否になるいいわけを数え上げればきりがない。しかしこの症状、意外にも克服するのは簡単だ。それは……。
「寒い時は、とにかく乗る」これに尽きる。自転車は全身を使い、かつ長く運動を続けられる素敵なスポーツ。こぎ始めてしまえば、ものの5分で暖かくなってくる。
通勤スタイルなら、競技用のウエアやシューズのように通気性や軽量化を重視して寒い格好で走る必要もない。指先、つま先、首回りなど寒いとつらい部分だけを重点的に、手袋やネックウォーマーなどで暖かくして、とにもかくにも出かけよう。
さてここで、実際に自転車通勤をしているビジネスパーソンがどんな服装をしているのかをご紹介しよう。誠で「それいけ! カナモリさん」を連載中の金森努さんは都内の自宅から都心部のオフィスまで、ほぼ毎日14キロの道のりを約45分で自転車通勤している。
服装の方針は「事務所についたらすぐにビジネスモードになれる」ということ。着替え一式を詰め込んだ大きなリュックを背負って自転車に乗るのではなく、スーツ姿をベースに、着替えを持ち歩く量を最低限にしているのだ。
通勤時は、スーツのズボン、シャツの上に風を通さない上着を着る。着替えとしては、荷物の中にしわになりにくいジャケットが入っているほか、事務所にコートが置いてある。
注目は足もと。夏場以外はブーツで通勤しているのだ。「自転車はズボンのすそが汚れるため、すそ止めが必須ですが、ブーツなら中にすそを入れてしまえばすそ止めが要りません。仕事のときはすそを外に出せば、普通の靴じゃなくても、意外と違和感がないものなので……ブーツはオススメですよ」
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