代官山にLOVE HOTELが出現? 秋の東京デザイン祭り(1/10 ページ)

» 2010年09月15日 20時31分 公開
[加藤孝司,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

エキサイトイズムとは?

「高い美意識と審美眼を持ち、本物を知った30代男性」に向けたライフスタイルのクオリティアップを提案する、インターネットメディアです。アート、デザイン、インテリアといった知的男性の好奇心、美意識に訴えるテーマを中心に情報発信しています。2002年11月スタート。

※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 この秋、「LLOVE」と題したエキシビションが東京・代官山で開催される。コンセプチュアルでオリジナリティ溢れるオランダデザインと、日本の若手建築家の競演による「LLOVE」は、オランダ・アムステルダムにある人気デザインホテル「LLOYD HOTEL(ロイドホテル)」監修による期間限定ホテル&カフェだ。期間は10月22日〜11月23日。

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 「LLOVE」はロイドホテルのディレクターであるスザンヌ・オクセナーが「LLOVE HOTEL」というコンセプトのもとに構想。かつて日本を訪れたオクセノーは偶然目にした日本のラブホテルを「必要最低限のフロント」と「その日の気分で自由に選べる部屋」がある、「愛が詰まったホテル」だと解釈した、という。

エキサイトイズム スザンヌ・オクセナー

 確かに、愛を交わすことを目的に利用されるホテルは世界的にみても珍しいものなのだろう。また、ときにサブカルチャーにも引用されるように、「ラブホテル」のインテリアは毒々しく派手で個性的、刺激する仕掛けに満ち、扇情的だ。

 日本で行われるこのイベントのプロデュースを手掛けるのはスキーマ建築計画代表の長坂常氏。これまでも「Sayama Flat」や自身の設計事務所も入居する「HAPPA」などの空間デザインの仕事で知られる。

 LLOVEは、実際にホテルとして宿泊することができる滞在型のデザイン展でもある。舞台となる「代官山iスタジオ」は、1968年に開設された奈良県渋谷寮をリニューアルした同県の情報発信拠点である、元「奈良県代官山iスタジオ」があった場所。本イベントでは3階を宿泊施設、2階をイベント会場、1階をカフェやホテル受付カウンター、ショップフロアとする計画だ。

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 2009年の日蘭国交樹立400年を記念して、日本とオランダのクリエイターがホテルの客室をイメージしてデザイン、8名のデザイナーが一部屋ずつデザインを担当。それぞれが作品でありながら宿泊し体験することの出来るユニークなホテルが「LLOVE」だ。

 客室デザインを手掛けるのは、オランダからはリチャード・ハッテン、ヨープ・ファン・リースハウト、ピーケ・バーグマンス、ショルテン&バーイングといった、現代オランダを代表する4組のデザイナー、建築家。日本からは、中村竜治、中山英之、永山祐子、長坂常という若手建築家4名がエントリー。加えて、長坂常+クリエティブチームが6室のデザインを手がけ、計14室の個性的な客室が誕生する。全体のデザインの監修は、オランダを代表するグラフィックデザイン事務所、トーニックがつとめる。

 また、ホテル内にはホテルの運営も手掛けるトランジットジェネラルオフィスによるカフェや、ギャラリー「YOKUJO」、東京、奈良、オランダの土産ものを販売するショップ「SOUVENIR FROM TOKYO + AMSTERDAM」やオランダのアートブックのディストリビューターIDEA BOOKSの本をセレクトしたユトレヒト×Whatever Pressによるブックショップ「BOEK DECK」もオープンする。

 DESIGNTIDE TOKYOとも連動し、会期中にはオランダのデザインや建築、アートにまつわるさまざまなイベントも開催されるという。エキサイトイズムでは10月後半の会期スタートまで、「LLOVE」の進捗状況をレポート。次回はクリエイターのコンセプトスケッチをもとに、本エキシビションの全体像にせまりたい。

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