想像力を試されるシルク・ドゥ・ソレイユの「ZED」あなたの知らないディズニー駄話(1/2 ページ)

» 2011年02月18日 14時43分 公開
[宮田健,Business Media 誠]

著者プロフィール:宮田健

ディズニーに関するニュースサイト「dpost.jp」を1997年からスタート。テーマパークやキャラクターだけじゃない「ディズニー」を幅広く紹介する。OneTopi「ディズニー」キュレーター。世を忍ぶ仮の姿として、OneTopi運営も行う。


東京ディズニーシー開園から続く唯一のショー

ディズニー

 唐突ですが、皆さんは東京ディズニーシーで開催されているショー「ミスティックリズム」をご存じでしょうか? 2011年に10周年を迎える東京ディズニーシーで、唯一開園当時から今までロングランが行われている“東京ディズニーシーらしい”ショーです。

 “東京ディズニーシーらしい”と書きましたが、そのココロは「大人向け」ということ。ジャングルを取り巻くリズムを、セリフなしで(ナレーションはありますが)つづる約30分の物語です。その内容は激しいダンスとアクロバティックな空中演技、びっくりするような仕掛けのある舞台装置。

 いわゆるディズニーキャラクターは出てきません。しかし、子供たちは目を奪われます。大人だけにしか分からないような「大人向け」でもありません。このショーが今もきっちり続いていることに、東京ディズニーリゾートの奥深さを感じています。

東京ディズニーリゾートに新たに加わった1つのピース「ZED」

 舞浜には、この「ミスティックリズム」に大変近しい位置のエンターテイメントがもう1つあります。それが「ZED」。カナダからやってきた超技巧派演劇集団「シルク・ドゥ・ソレイユ」がアジアに初めて専用劇場「シルク・ドゥ・ソレイユシアター東京」を作ったのは2008年10月。オープンから現在までそこで行われているのが「ZED」です。

 シルク・ドゥ・ソレイユという集団は、サーカスや大道芸、体操を1つのエンターテイメントとしてまとめた、米国で大変人気のある集団です。特に、現在のラスベガスはカジノの街というよりエンターテイメントの街となっており、その中核に存在するのがシルク・ドゥ・ソレイユが作り出したショーの数々です。

 ステージ自体がプールとなっていて、シンクロナイズドスイミングの要素を取り入れた「O」(オー)や、ステージが自由に回転する「KA」(カー)などは大変人気でチケットが取りづらい状況が続いていますし、ビートルズをテーマにした「LOVE」や、性をテーマにした大人向けの「Zumanity」、さらに2011年10月から「Michael Jackson The Immortal World Tour」も公演予定です。


 そのシルク・ドゥ・ソレイユが舞浜にやってきたわけです。が、これがなかなか実際に体験した人が少ないようで……。

 結論からいいますと、世界的に有名なエンターテイメント施設が徒歩圏内に2つも存在するという立地条件で、“あえて”ZEDを見るという選択はなかなかしづらいでしょう(しかもZEDのチケットは1日パスポートよりも高いですし)。筆者の周りにいるディズニーパークマニアもZEDは未体験、という方が多く、ちょっともったいないと思っています。

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