多くの航空ファンや旅行ファンが待ち望んだボーイングの次世代中型機787が、ついに日本に飛来した。羽田空港のC滑走路に降り立ったのは、7月3日の早朝6時21分。翌7月4日にはANAの新しい整備ハンガーで集まった報道関係者を前に改めてその機体が披露され、7月5日には大阪・伊丹に向けて飛び立った。
今回の787の飛来目的は、就航を前に空港施設との適合性などを検証するプログラムを実施するためだ。日本の地に初めて降り立つ歴史的瞬間を一目見ようと、7月3日は早朝から多くのファンが羽田空港に詰めかけた。報道関係者も朝5時前から集まり始め、その数は計120名以上に。新聞や雑誌のカメラマンを中心に、テレビクルーやフリーの記者たちの姿も見える。
“トリトンブルー”のANAカラーで塗装された787が米国シアトル郊外のエバレット工場に隣接するペインフィールド飛行場を離陸したのは、日本時間の7月2日21時11分。その後、太平洋を横断し、約9時間のフライトを経て7月3日の6時21分に羽田空港C滑走路に着陸した。
「中型機にしては意外と大きいね」
「シャープなボディラインがかっこいい」
「翼が長くて、優雅な感じ」
「待たされた3年は、長かったなあ」
展望デッキではさまざまな声が飛び交う。なかには、感動して涙を浮かべているファンも! 3年は長かった、といったのはANAの関係者だろう。ANAへの1号機納入は当初、2008年5月に予定されていた。それがエンジンの不具合などトラブルが多発して7回も延期され、やきもきしながら開発の推移を見守ってきたに違いない。しかしここまで漕ぎ着ければ、この1週間の日本での検証プログラムを経て2011年秋の初就航も見えてくる。787は駐機スポット前での放水シャワーの歓迎を受け、その後シアトルからのフライトに乗務したANAの2人の機長の会見が行われた。
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