映画専門サイト「ハリウッドチャンネル」で連載中の、映画業界のウラ側や疑問を読み解く納得のコラム(※この記事は、ハリウッドチャンネルより転載しています)。
2009年にドラマ化された「こちら葛飾区亀有公園前派出所」がスケールアップし、映画「こちら葛飾区亀有公園前派出所 THE MOVIE 〜勝どき橋を封鎖せよ!〜」(以下、映画版「こち亀」)となって8月6日から公開される。
これまでにも「SP」「踊る大捜査線」「ROOKIES」「ガリレオ」「ごくせん」「トリック」「花より男子」など、ジャンルを問わず、ドラマが映画化されてヒットを飛ばしてきた。そして、今後も「アンフェア the answer」「映画 怪物くん」「麒麟の翼〜劇場版・新参者〜(仮題)」といった作品が待機。“ドラマから映画へ”という流れはしばらく続きそうだ。
とはいえ、ドラマなら何でも映画化できるのか、と問われたら、もちろん答えは「NO」だろう。また、単純に視聴率が高ければいいというものでもなさそうだ。では、ドラマを映画化する際、どういった基準があるのか。関係者に聞いてみた。
「明確な基準というものはないのですが、ドラマが終わったときの反響の高さ、今後の展開が描けるか、どの年代の視聴者層が厚かったかなど、さまざまな情報を吟味し、映画化を考えていきます。もしかすると、儲かるかどうかが最も大切だと考える方は多いかもしれませんね。もちろん、赤字を出さないということは大事ですが、高い興収が期待できる=映画化という単純なものではありません。その作品が持っている使命だったり、作品をつくる意味だったり、そういった点こそが重要なんです。そこが時代とマッチし、感動や元気を与えられるとなれば、映画化の可能性は高くなります」
では、まもなく公開となる映画版「こち亀」の場合は?
「TVドラマは子供に人気が高く、夏休みに家族で楽しんでいただける作品を贈りだしたいという思いで映画化を決めました。また、観客の姿がイメージできますよね。子供とその家族、さらには35年続いている原作ファンといった幅広い観客層が期待できます」
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