使用料が安い郊外の“第2空港”を発着拠点とし、クルーたちのチームワークで運航機材の回転率を高める──そうした大手とは異なるビジネスモデルでLCCが驚異的な低運賃を実現していることは、前回のレポートで報告した(関連記事)。しかしそんなにコストを抑えて、事故などの心配はないのか? 誰もが気になるところだろう。そこで今回は、LCCの安全面について考察していきたい。(写真提供:チャーリィ古庄)
LCCは「ローコストキャリア」の名の通り、徹底したコスト削減で利用者に格安運賃を提供している航空会社だ。しかし安全基準に関しては大手エアラインと同じで、LCCだから危険ということは基本的にはない。規制緩和によって誕生した歴史はあるものの、認可事業であることに変わりはなく、安全面で疑問が残るエアラインには加盟団体によるレターコードも発行されないだろう。
JALがオーストラリアのカンタス航空グループなどと共同で設立し、2012年7月から国内線で運航をスタートするジェットスター・ジャパンのPRマネージャー、飯野耕造氏は「当社は“安全”に関しては親会社であるカンタス航空とまったく同じ基準のもとで、日々のメンテナンス体制の強化に取り組んでいます」と話している。
もっとも現状では、いろんなタイプの会社が混在しているのも事実。LCC同士の競争も年々熾烈化し、会社によって大きな差が出てきているようだ。
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