1972年のハリウッド。ジョージ・ヴァレンティン(ジャン・デュシャルダン)は、サイレント映画の大スター。ジョージは、愛犬のアギーと共演した新作映画『ア・ロシアン・アフェア』の舞台挨拶で、大喝采を浴びる。
映画館の前はたいへんな人だかりで、ジョージは、女性ファンにぶつかってしまう。微笑むジョージの頬に、その女性はキスする。翌日の新聞に「この女性は誰だ?」の見出しが踊る。
彼女の名はペピー・ミラー(ベレニス・べジョ)、映画スターを目指す新人女優だ。ペピーは、ジョージの次回作のオーディションを受け、なんとかエキストラ役を得る。ペピーは、大先輩ジョージの楽屋に挨拶に行く。ジョージは、「映画スターを目指すなら、何か特徴がなくては」と、ペピーの鼻と唇の間にほくろを描く。
1929年。時代は、サイレントからトーキーに移り変わっている。はじめは、ダンサーやメイドなどのチョイ役だったペピーは、やがてセリフのある役から、ついに、ヒロインにまで上り詰める。
逆に、過去の栄光を引きずるジョージは、サイレントこそが芸術だと、プロデューサーのアル・ジマー(ジョン・グッドマン)と衝突、喧嘩別れしてしまう。やがてジョージは、自身でサイレント映画を監督、主演で作るが、これが大コケ。ペピーは、恩人のジョージを訪ねようとするが、ジョージは受け付けてくれない。ペピーは、その後、数々の映画に主演、大スターとなる。
財産を失い、離婚までしたジョージは、酒に溺れる日々を過ごすことになる。ジョージは、親身に尽くす運転手をクビにして、家具や思い出の品々まで、競売で処分する。ジョージは、唯一の財産である映画のフィルムに火をつける。ペピーが、密かにジョージの処分した家具などを買い戻していたことを知らないままに。火がジョージを包む。家が燃え上がる。果たして……。
シネスイッチ銀座、新宿ピカデリーほかで公開中
(c) La Petite Reine – Studio 37 – La Classe Americaine – JD Prod – France 3 Cinema – Jouror Productions – uFilm
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